トロロッソ・ホンダのブレンドン・ハートレーがシーズン中に降ろされるのではないかという推測が持ち上がっているが、後任候補のひとりとして報じられたアルテム・マルケロフは、自分としてはトロロッソへの加入を望まないと発言した。
昨年後半、トロロッソはダニール・クビアトを外し、カルロス・サインツJr.はルノーに移籍したため、ドライバーラインアップを一新した。ピエール・ガスリーとハートレーが起用され、そのペアが引き続き今季も走っている。
しかしハートレーはアクシデントが多く、パフォーマンスもガスリーに比べて見劣りするため、シーズン中にも降ろされるとのうわさが持ち上がってきている。
代役候補としては、メルセデスのジュニアドライバーのパスカル・ウェーレインのほかに、マルケロフの名前も挙がっている。ロシア出身23歳のマルケロフは、現在F2に参戦、今年はルノーF1のテスト&開発ドライバーを務めている。
しかしトロロッソへの加入について聞かれたマルケロフは、自分にとっては喜ばしい話ではないとして、その理由はレッドブルのモータースポーツコンサルタント、ヘルムート・マルコにあると発言した。
マルコはレッドブルのための新人発掘と育成のプログラムを主導している。これまでセバスチャン・ベッテル、ダニエル・リカルド、マックス・フェルスタッペンといった一流のドライバーたちをチームにもたらす一方で、マルコは非常に厳しい姿勢で何人ものドライバーたちを切り捨ててもきた。最近ではクビアトが昨年途中でトロロッソを離脱するとともにレッドブル傘下から離れている。
マルケロフは、自分のキャリアをマルコに任せたいとは思わないと発言した。
「僕がハートレーの代わりに乗ることに同意するかって? ルノーが認めれば、それは可能だ。でも、僕自身の意志としては、トロロッソで走りたくはない」とマルケロフはSport FMに対して語った。
「ドクター・マルコのことを知っているからね。彼が若手ドライバーたちのキャリアをどうやって台無しにしてきたか、知っている。僕はそういうことは避けたい」
さらに、マルケロフは、レッドブルとトロロッソの長期的なF1プランについても懸念があると示唆した。
「(チーム代表の)クリスチャン・ホーナーがレッドブルを離脱するかもしれないとか、レッドブルがF1をやめたがっているという説もある。ただのうわさだけどね。でも、トロロッソやレッドブルに加わることでどういうビジョンが得られるのか、僕には分からない」