岐阜県に本社を置くNOVEL Racingは、日本の技術を注ぎ込んだレクサスのチューニングやアフターパーツを手がけている。ニュルブルクリンクへの挑戦は2016年からで、今季は佐々木孝太/吉本大樹/ドミニク・ファーンバッハー/マリオ・ファーンバッハー組42号車がレクサスRC F、東徹次郎/小山佳延/松井猛敏/佐々木孝太組が43号車レクサスIS F CCS-Rと、2台のレクサスで過酷な24時間レースに挑んだ。
予選から順調に走行していたのは、実績も豊富な43号車レクサスIS F CCS-R。ただ、42号車RC Fは走行初日からトラブルが頻発。予選1回目は1周しかこなすことができなかった。しかし「そこでトラブルがひととおり出切った」と渡辺卓代表。
そんなクラスのなか、2台のレクサスは力強いレースを展開する。42号車RC Fこそタイヤトラブルに見舞われたりしたことはあったが、調子自体は好調。一方43号車IS F CCS-Rは、4人のドライバーが接触やトラブルに見舞われることなく着実に走行を進め、42号車を先行する。2台のダブルエントリーとなった佐々木孝太も「ニュルには何度来られるか分からないですから」と多くの時間走行をこなし、上位進出にひと役買った。
そして霧による赤旗が、2台に好影響をもたらす。「赤旗が出てセーフティカーが入ったことで差が詰まり、グッとフォードとの差が詰まりました(吉本)」と逆転のチャンスが生まれる。そして、ついに逆転。最終的には42号車RC Fがクラス2位(総合45位)、43号車IS F CCS-Rが30秒差のクラス3位(総合46位)という結果を残した。目的の差こそあれ、チーム、そしてドライバーの活躍によりメーカーの参加車両をおさえての日本勢最高位は賞賛に値するだろう。