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MotoGP:2戦連続転倒リタイアのドゥカティ ドヴィツィオーゾ。「このミスを受け入れるのは難しい」

2018年05月22日 16:31  AUTOSPORT web

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5周目にトップに立ったドヴィツィオーゾだが、このあとに転倒を喫する
アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム)はヨーロッパラウンドに乗り込んできたとき、ポイントリーダーだった。第3戦アメリカズGPまでを終えて1勝を挙げて46ポイント。しかし、転倒リタイアに終わった第4戦に続き第5戦フランスGPも、ドヴィツィオーゾにとってまさかのレースとなった。

 フランスGPの決勝レースを、ドヴィツィオーゾは転倒の形で終えた。5周目にフロントを切れ込ませて転倒したドヴィツィオーゾはそのままリタイア。前戦スペインGPはいわばもらい事故の形でリタイアを余儀なくされたが、今回の転倒は単独のものだった。

 5番グリッドからスタートしたドヴィツィオーゾは、3周目にはトップを走行していたチームメイトのホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ・チーム)に続き2番手につける。さらに5周目には、ロレンソをとらえてトップに浮上。ドヴィツィオーゾがスリップダウンを喫したのはそのあとだった。

「本当に悔しいよ。今回の転倒は僕のミスだ。6コーナーで少しワイドになってしまったんだ。フロントの旋回性には問題がないと思っていたんだけど。本当に残念だ。今日はいい感触があって、優勝するチャンスだったんだ。タイトルを獲得するためには受け入れがたい誤ちだった」

 転倒したときの状況について、ドヴィツィオーゾは“GPONE”に向けてさらに詳細に述べている。

「僕はホルヘをオーバーテイクしたかったんだ。ホルヘは(前戦)へレスのときのような走りをしていたし、僕の後ろには(ヨハン・)ザルコがいたからね。ヨハンは特に、争うにはいい相手ではないから」

「僕はホルヘを抜くことだけにひたすら注意を払っていたんだ。ヨハンはかなりアグレッシブな走りをしていて、片やマルク(・マルケス)は苦戦していたようだったね」

 この転倒で、ドヴィツィオーゾはポイントを稼ぐことなくフランスGPを終えた。ランキングは一気に後退し、9位。トップのマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)との差は49ポイントに開いた。

「今はこのミスを受け入れるのは難しい。でもこういう不運なレースというのは時々あるものだし、僕たちは前を見なければいけないね。週末、すばらしい仕事をしてくれたチームには謝りたい。僕たちは完ぺきなコンディションでレースを迎えたし、バイクはすばらしいものだった」

 そしてまた、厳しいレース結果となったのはチームメイトも同様だった。ロレンソは6番グリッドから得意の好スタートを切り、序盤はトップを走行。しかし10周目にマルケスに交わされると、そのままずるずるとポジションを落として6位でチェッカーを受けた。

「(前戦同様に)再び素晴らしいスタートを切ることができて、9周目まではレースをリードできた。でも、レースをとおしてペースを維持できなかったんだ。僕たちはまだ小さな問題を抱えている。それは僕をとても疲れさせるし、周回数を通じて一定に走ることができないんだよ」

「幸い、このあとモントメロでテストがあるから、解決策を見つけたいね。この問題が解決すれば、表彰台獲得や優勝に向けて戦えると確信しているよ」

 次戦はドゥカティ、そしてドヴィツィオーゾにとっての地元、イタリアGPだ。ここまでいまひとつ波に乗り切れていない感のあるドゥカティ・チームのふたり。浮上のきっかけをつかみたいところだろう。