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ケリー・ジェームス・マーシャルの絵画、米富豪ラッパーが23.4億円で競り落とす

2018年05月22日 11:13  Techinsight Japan

Techinsight Japan

ラッパーのショーン・コムズ(P Diddy)が高値で落札(画像は『abc7chicago.com 2018年5月18日付「Rapper P. Diddy bought painting by Chicago artist Kerry James Marshall for record $21.1 million」(WLS)』のスクリーンショット)
名前がコロコロと変わり、驚くほどの羽振りの良さ、金離れの良さで知られるアメリカの音楽プロデューサー兼ラッパーのショーン・コムズ。彼がこのほど注目の黒人アーティスト、ケリー・ジェームス・マーシャル氏による巨大な絵画を大変な高値で競り落とした。『ABC News』『BBC』ほかが報じている。

米ラッパーのショーン・コムズ(48)がこのほどサザビーズのオークションハウスに出向き、ケリー・ジェームス・マーシャル氏(Kerry James Marshall、62)による巨大な絵画作品を予想落札価格8ミリオンドルをはるかに超える21.1ミリオンドル(約23.4億円)の高値で落札した。作品名は『Past Times』。大勢の黒人がそれぞれにピクニック、ゴルフ、音楽、水上スキー、ゲートボールなどを楽しむ様子が生き生きと描かれている。ただし横幅が4メートル近いため、豪邸の持ち主でなければ購入はそもそも難しかったに違いない。

マーシャル氏の絵画ギャラリーを管理してきたディレクターのジャック・シャインマン氏も、新オーナーがショーン・コムズであることを『New York Times』に嬉々として報告。生存しているアフリカ系アメリカンの芸術家の作品に対して支払われた額として、約23.4億円は過去最高額であるといい、ハリウッドのA級セレブが強く望んで買い求めたとあればマーシャル氏の作品には今後さらなる価値が付加されるであろう。アラバマ州で生まれてロサンゼルスで育ち、その後シカゴに移住したマーシャル氏。1997年、“天才賞”ことマッカーサー・フェローシップで知られる「マッカーサー財団(本拠地:シカゴ)」に選ばれて奨学金を受けながら才能を磨き、州立イリノイ大学では教鞭もとっていた。

『Past Times』のこれまでの所有者はイリノイ州およびシカゴ市が共同で関わる「Metropolitan Pier and Exposition Authority(MPEA)」で、シカゴのマコーミック・プレイス・コンベンション・センターに展示されていた。彼らはこの作品をロサンゼルスの「Koplin Gallery」から1997年に25,000ドルで入手したといい、4人の入札者で争われた結果、コムズがその844倍もの値で買い取った次第である。

コムズは人気歌手で女優のジェニファー・ロペスの元恋人としても知られ、彼女のお尻を「まさに芸術品だ」などと絶賛したことも話題に。パフ・ダディ(Puff Daddy)、ディディ(Diddy)、P・ディディ(P Diddy)などアーティストとして音楽プロデューサーとして様々な名を使い分けてきており、48歳の誕生日を機に「これからラブ、もしくはブラザー・ラブ(Brother Love)と呼んでくれ。パフィ、ディディ、パフ・ダディーなんて呼ばれても返事しないからな」と真面目に宣言して人々を苦笑させていた。

画像は『abc7chicago.com 2018年5月18日付「Rapper P. Diddy bought painting by Chicago artist Kerry James Marshall for record $21.1 million」(WLS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)