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アウディ ジャパン スーパーGT第3戦鈴鹿 レースレポート

2018年05月22日 05:51  AUTOSPORT web

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Hitotsuyama Audi R8 LMS
スーパーGT第3戦、2台のAudi R8 LMSが粘り強く完走を果たす

◆Audi Team Hitotsuyamaは予選9位からトップをうかがうも、タイヤトラブルで23位に
◆Team TAISAN は予選15位から着実な追い上げをみせながらマシントラブルで28位完走

 アウディ ジャパン株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:斎藤 徹)は、Audi R8 LMS で2018年シーズンのスーパーGT GT300クラスに参戦する2つのカスタマー(プライベート)チームをサポートしています。5月19日(土)、5月20日(日)、鈴鹿サーキット(三重県 1周5,804m)で2018 スーパーGT第3戦となる『SUZUKA GT 300km -FAN FESTIVAL-』が開催されました。

 今年のスーパーGT GT300クラスにAudi R8 LMS で参戦するのは、#21 Audi Team Hitotsuyama(アウディ チーム ヒトツヤマ)と、#26 Team TAISAN(チーム タイサン)の2チームです。決勝が行われた日曜日は快晴にも恵まれ、予選、決勝の2日間でのべ5万3000人もの観客が来場しました。

 予選は、快晴ながらもとても風の強いコンディションのなか、実施されました。Audi Team Hitotsuyamaは、まずリチャード・ライアン選手がアタックを行い、トップから10位までのタイム差が1秒以内と実力が拮抗するなかで9位のタイムでQ1を突破しました。Q2を担当した富田竜一郎選手もライアン選手を上回るタイムを記録し、予選9位のポジションを獲得しました。

 決勝の第1スティントは富田選手が担当。スタート時から着実に順位をあげ、レース中盤には暫定順位ながらも2位までポジションをあげました。ところが、ドライバー交替のためのピットインまで残り1周という状況で不運にもタイヤがバースト。どうにか無事にピットまでは戻ったものの順位を大きく落としてしまいました。第2スティントでは、ライアン選手が上位チームを上回るタイムで周回を続けて順位をあげ、23位で完走となりました。

 Team TAISANは、予選Q1を川端伸太朗選手が担当しました。渾身の走りをみせるも、上位14台のみがQ2に進出可能な予選において、14位とわずか0.03秒差で15位となりました。
 
 決勝レースは、第1スティントを山田真之亮選手が担当。スタート後に順位を1つあげ、順調なペースで周回を重ねるも突然のマシントラブルに見舞われ緊急ピットインを余儀なくされました。マシンの修復に時間を要したため周回遅れでのコース復帰となりましたが、その後のレースラップは上位チームに匹敵するものでした。
 
 第2スティントの川端選手へとバトンタッチしたあとはトラブルもなく順調に周回を重ねて、粘り強く28位完走を果たしました。

Audi Team Hitotsuyama チーム代表 一ツ山亮次氏のコメント
「今回の予選ではQ1をライアン選手が突破して、Q2では富田選手が9位になりました。両ドライバーともに調子もよく、もっといけると言っていましたしパフォーマンスには自信がありました」

「決勝では第1スティントを担当した富田選手のレース中のタイムがとてもよく、トップに迫る2位まで順位を上げていたこともあり、できるだけ多く周回を重ねてもらいました。ところがちょうどピットインの予定周回で、突然右のリヤタイヤがバーストしてしまいました。詳細な原因の究明はまだこれからですが、予兆もなく起きてしまいました」

「不幸中の幸いだったのが、場合によっては事故にもつながりかねないトラブルのなかで、無事にコース上に留まることができ完走を果たせたことです。ようやく表彰台も見えてきた状況でしたので、粘り強く次のタイでもいいレースを展開したいと思います」

Audi Team Hitotsuyama リチャード ライアン選手のコメント
「予選9位というポジションは、正直にいえばもっと上を狙えると思っていただけに少し残念でした。しかし、チームもドライバーもタイヤの調子もよく、富田選手とのドライブスタイルもよく似ているのでセッティングに関するコミュニケーションなどもうまくいっています」

「決勝もいい雰囲気でスタートできました。それだけにタイヤのトラブルはアンラッキーだったとしか言えません。次のタイは、昨年初めてポールポジションを取ったサーキットです。期待していてください」

Audi Team Hitotsuyama 富田竜一郎選手のコメント
「予選9位という結果は決して悪いものではないと思いますが、自分自身としては正直にいえば失敗でした。タイヤの性能的にタイムを出すチャンスは1度しかないなかで前半は完璧でしたが、スプーンカーブでミスをしてしまいました。おそらく3、4番手を狙える感触だっただけに残念です」

「決勝ではペースも非常に良かったですし、バーストする前の周のセクター4で自己ベストタイムが出ていたくらいで、レース展開としては自分自身で100点をつけてもいいのものでした。今回はとても残念ですが、タイはGT300にデビューして初めて表彰台にあがったコースでもあります。次こそ表彰台を狙っていきます」

Team TAISANスーパーバイザー 中野信治氏のコメント
「今回のレースではマシンのセットアップも含めて、いいバランスでまとめられていました。レースのペースは悪くないですし、タイムはトップチームにも遜色ないものです。若いドライバー2人もとても頑張って走っていましたし、マシンもそれに応えてくれていました」

「原因はまだわかっていませんが、トラブルはレースにつきものですし、諦めず続けていけば自ずと結果はついてきます。チームの雰囲気もいいですし、結果が出るのは時間の問題だと思いますので期待していてください」

Team TAISAN 山田真之亮選手のコメント
「予選ではQ1を突破できず出番がありませんでしたが、チームとしては全力を尽くしての15位でしたので悔いはありませんでした。決勝でもウォームアップ走行時から調子がよく自信をもってスタートできましたし、スタート後は順調に走っていました」

「途中、原因不明のパーツの落下によってタイヤを傷つけてしまったことでピットインすることになったのですが、マシンの修復後は今後に役立つデータを取得するためにも集中して、いいタイムで走行できました。次につなげていきたいと思います」

Team TAISAN 川端伸太朗選手のコメント
「予選ではQ1を担当して、自分としてもマシンやタイヤのもてる力はきっちりと発揮できたと思います。それだけに上位と100分の3秒及ばずQ1を突破できなかったのはとても残念でした」

「予選での速さを次への課題として取り組んでいきたいと思います。決勝もいいペースで走ることができましたし、マシンの感触は悪くありません。次のタイはチームは不参加なのですが、6月はスーパー耐久の24時間レースに参戦するので、しっかりと走りこんで成長してその次の富士のレースに臨みたいと思います」

 アウディジャパンは2016年来好評のAudi Sport customer racingパーツトレーラーを現地に配備して、スーパーGTに参戦するチームを支援しています。専用のトレーラーにボディー、トランスミッション、エンジン等レース車検に適合した約2500アイテム、約8000点もの部品を積載し、いかなるレース展開にも対応できるように準備を整えてチームとともに全国のサーキットを転戦します。スーパーGTならびにスーパー耐久シリーズへの参戦チームのサポートを通じて、アウディのサブブランドAudi Sportの認知の向上、スポーツイメージの強化をはかります。

 次戦、スーパーGT第4戦は唯一の海外レースとして、6月30日(土)~7月1日(日)、タイのチャーン・インターナショナル・サーキットにて開催予定です。