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ヌービル、勝利の要因は「クレバーな戦い方」/WRCポルトガル デイ4ドライバーコメント

2018年05月21日 16:31  AUTOSPORT web

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ティエリー・ヌービル(シトロエンC3 WRC)
WRC世界ラリー選手権第6戦ポルトガルは5月21日、競技最終日デイ4のSS16~20が行われ、ティエリ・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が第2戦スウェーデン以来の2018年シーズン2勝目を挙げた。トヨタ最上位のエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)は総合4番手でラリーを完走したが、10秒加算ペナルティにより総合5位となっている。

■Mスポーツ・フォード
●セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)/リタイア
「僕らにとってベストな週末ではなかった。パッケージも勝てるスピードもあるのに、このような結果になってしまった。あきらかに、金曜日に僕らがおかしたミスそのものは大きくなかったけれど、結果として大きな影響を及ぼしてしまった。しかし、それもモータースポーツの一部だから、認めるしかない」

「予想通り、パワーステージは困難だった。できるかぎり頑張ってみたけれど、トップ5に入るスピードまでは届かなかった。僕は限界に達しているのに、その後ろからスタートするマシン毎に速くなっていくから、僕らにはどうすることもできなかった」

「このようなことは(いつだって)起こり得るから、ただページをめくって次のレースを心待ちにするしかない。2週間後のラリー・(イタリア・)サルディニアでは、必ずまた強力になって戻ってくるよ」

●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)/総合2位
「この結果には満足している! 少しホッとしたというのが正直なところだね。僕らがベストなシーズンスタートを切れなかったことは誰もが知っている」

「モンテではパンクを除けばいいスタートだったけれど、いろんなことが重なって、雪だるま式に散々なシーズンとなってしまった。チームにとっても、僕らにとっても、ここに来て多くのポイントを獲得する必要があることは分っていた」

「だから、2位のポジションを獲得できてよかったよ。パーフェクトではなかったし、いくつかのエリアではまだ改善できるところがある。すべてのステージを通して、僕のドライビングに100%満足はしているわけではないけれど、プレッシャーは確実に和らいだ。だから、サルディニアにはポジティブな気持ちで向かえるよ」

●テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)/総合3位
「ポルトガルで初めて表彰台に上がれて最高だ! “初めて”はいつでも特別だし、僕のキャリアにとっても大きな一歩になると思う」

「週末を通して自分のドライビングにはとても満足しているよ。金曜の午前は、WRカーのドライビングに慣れなければならなかったから、(マシンの)限界を見つけるのに多少苦労していたんだ。だけど、その後はプッシュできたし、いくつかのSSではかなりいいタイムを出せた」

「今週末、ずっと僕を信じてサポートしてくれたチームに感謝したい。チャンピオンシップにとっていいポイントで、彼らにお返しができて本当にうれしいよ!」

■ヒュンダイ・モータースポーツ
●アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)/総合16位
望んでいたような週末ではなかったけれど、最終日の午前中はポジティブだったよ。パワーステージではマシンの動きはさらに良くなり、強くプッシュしていくことができた」

「僕のスタイルに合わせるために、チームがマシン調整に多くの努力をしてくれたことに、とても感謝している。今週末はドライビングを楽しむことができた。金曜のトラブルとその影響がなければ、僕たちはもっと優れた結果を出せたことは確かだ」

「ティエリー(・ヌービル)とニコラス(・ギルソウル/コドライバー)の勝利にお祝いの気持ちを伝えたい。この勝利は彼らとチーム全体にとって本当にふさわしいものだ。サルディニアを楽しみにしているよ」

●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/総合1位
「なんという週末、なんという結果だろう! このイベントでは、クレバーな取り組み方をしてきた。可能なときはプッシュし、必要な時にはペースをコントロールしていたんだ」

「週末の間中、マシンは素晴らしかったし、チームは途中のすべてのステージで支援してくれた。コンディションはときに厳しいものだったけれど、完全に落ち着いて安心していられた」

「チームメイトたちもペースを出せていたが、残念ながら表彰台は逃してしまった。パワーステージではできるだけ多くのポイントを獲得するためにプッシュしていこうとしたが、ひとつのミスも犯さないように注意もしていたよ」

「チームにはたくさんのポルトガル人スタッフがいるから、今夜素晴らしいお祝いになるよ! チームにとって最高の週末だ」

●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)/総合4位
「今週末は競争力がありとても期待できていたのに、表彰台でフィニッシュを飾ることができなくてがっかりしている。多くのステージでペースを出すことができたし、上位争いに絡んでいた」

「タイムペナルティは不満だったけれど、そのことは頭の中から追い出して、日曜の午前には可能な限りベストな仕事をすることに集中した。残念ながら最後から2つ目のステージでトラブルがあった」

「フロントスプリッターから石が跳ね上がり、フロントガラスにヒビが入ってしまったんだ。そのせいでパワーステージではいくつかのコーナーが見づらくなった。でも間違いなくできることはすべてやったよ」

「多くのファンがいて、たくさんの人々が僕たちを応援してくれたから、“ファフェ(SS17・SS20)”で良いパフォーマンスを出せて嬉しい。ティエリー(・ヌービル)とニコラス(・ギルソウル/コドライバー)の素晴らしい勝利におめでとうと伝えたいし、チームにも感謝しているよ」

■シトロエン・レーシング
●クレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)/総合7位
「金曜の午後に3番手で走行していたときにパンクに見舞われ、その後の2日間では出走順が1番になってしまった。そのときから、より上の結果を望むことは難しくなった」

「でも今はもうサルディニアを楽しみにしている。そこで今週末に感じた良い感触を、より素晴らしい結果に結びつけたいんだ」

●マッズ・オストベルグ(シトロエンC3 WRC)/総合6位
「このグラベルでの最初のラリーは僕たちにとって得るところが多かった。C3 WRCについて多くを学んだからね。金曜の午前中には適切なセットアップを見つけるのに苦労したけれど、チームはすぐに解決してくれ、午後の2度目の走行ではマシンの挙動はすごく良くなった」

「僕たちは出走順のせいで苦境に立っていただけなんだ。初日を望むような1日にできないと、その後のラリー全体が影響を受けることになってしまう。でも僕たちはプッシュするたびにスピードを出せたし、最適なコンディションにあったよ」

■トヨタ
●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)/総合24位
「SSベストタイムを記録するなど、今日も良い1日だった。最後の“ファフェ”のパワーステージではボーナスポイントを獲得するため全力で臨み、これ以上は無理だと思えるほど良い走りができたんだ」

「しかし、僕はWRカーの中でもっとも早い出走順となり、路面を覆う滑りやすいルーズグラベルの影響を大きく受けてしまった。それでも自信を取り戻せたことをうれしく思う」

「金曜日には問題が起きてしまったが、その後の2日間はミスなく走ることができた。また、今日のステージは以前よりも難易度が増しており、次戦サルディニアに向けてクルマのセットアップを学ぶことができたのは収穫だ。おかげで、とても前向きな気持ちで次戦に臨むことができるよ」

●エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)/総合5位
「昨日と同じように、今日も最初から最後まで全開で走り続けたけれど、最後まで(テーム・)スニネンに追いつくことはできなかった。本当にタフな戦いになったけれど、彼はポディウムフィニッシュに相応しい素晴らしい走りをしたと思うよ」

「僕自身としては、パワーステージで5ポイントを獲得したことを素直に喜びたいと思う。今シーズンは6戦中3戦でパワーステージを制し、それによって貴重な15ポイントを獲得しているんだ。今週末は、ミスをしないという自分の目標を達成できたから、その点でもとても満足しているよ」