やっぱり人は見た目が重要だ。5月17日の「直撃!シンソウ坂上」(フジテレビ系)に出演した元女医の脇坂英理子氏を見て改めて痛感した。脇坂氏といえば、ギャルのような派手な見た目が印象的な元女医で、自身の奔放な性生活や豪遊ぶりをあけすけに語るなど、一時期テレビでよく見ていた顔だった。
しかし2016年、診療報酬の不正請求事件で詐欺罪に問われ、有罪判決を受けた脇坂氏。事件後初となる今回の出演を決めた理由は「坂上さんが本音でモノをおっしゃる方だという印象があったのと、事実じゃないことを報道していた部分があるので本当のことを自分の口で説明したい」というものだった。(文:みゆくらけん)
坂上忍「この人反省してんの?って思う。髪の色とか胸の開き具合とか」
事件を振り返り、「自分が甘かった」「私が悪いことをしたことは消えない」などと反省の弁を述べるが、どうもしっくりこない。その微妙なチグハグ感がどこからきているのかいうと、事件前と変わらない彼女のド派手な外見からである。
「これでも暗くしたんです」というハイトーン茶髪の盛り髪に、胸の谷間を強調した服装。その"ひと昔前のキャバクラ嬢風"の見た目には出演者からも非難が殺到。坂上が「この人反省してんの?って(思う)。髪の色とか胸の開き具合とかね」「またお医者さんやりたいなら(主張した派手な服装は)何の得もない」と言うと、峰竜太も「僕が患者で行くとしたらこの人大丈夫かなぁ?って思うよ?」と同意。
しかしこれに対し脇坂氏はこう言い放つ。
「私の心の中は結局私にしかわからないし、じゃあ黒髪にして牛乳瓶のメガネかけて殊勝にしてたら本当に反省してるのかと」
「その考えを口にしている段階で『こいつ反省してねえよ』ってなるよ」と坂上に返されていたが、脇坂氏のこの言葉は屁理屈だ。確かに彼女のいうように、どんな見た目をしていようが、彼女の心は彼女にしかわからないのもしれない。
「反省しているかどうかは見た目は関係ない」という声もあったが……
しかし、だからこそ今の彼女は「私は本気で反省しています」というのを見た目からアピールしなければならないのではないか。深く反省してこれからキチンと生きて行くという「姿勢」を服装でどう表すか?少なくとも、その日彼女が選んだようなキャバクラ嬢のようなスタイルではないはずだ。これはTPOの問題なのだ。
出演していた安藤和津が「人間って何かのカタチで人に『自分はこういうふうに生きます』って指針を見せるべきところもある」と怒っていたが、激しく共感する。
ただ、番組を見た視聴者からは「反省しているかどうかは見た目は関係ない」という声が少なからずあった。「確かに反省の色は全く見えないけど。見た目で責めるのは古い」というのだ。
確かに見た目がチャラチャラしているからといって、中身も同じとは言えない。しかし面接に浮かれた格好で行くバカは少ないように、その時その時の自分の状況に適した格好というものはあるような気がするのだ。
ともかく、「医師免許停止時期を過ぎたらまた医者に戻りたい」という脇坂氏にとって、今必要なのは信頼回復である。そこをどうにかしないことには、たとえ医者に戻ったところで誰も彼女に診てもらいたいとは思わないだろう。