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石川界人、ギャグアニメ『魔法少女 俺』などで体当たり演技全開! 『東京喰種』との温度差に驚愕

2018年05月21日 10:02  リアルサウンド

リアルサウンド

 今期もさまざまなアニメ作品に出演している、人気声優の石川界人。『東京喰種トーキョーグール:re』の瓜江久生役ではクールな表情を見せているが、とりわけ、『宇宙戦艦ティラミス』や『魔法少女 俺』といったギャグ作品での振り切った演技から目が離せない。


 中学生の頃からアニメが好きで、部活は演劇部に所属していたという石川。映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズでジャック・スパロウの吹き替えを担当していた平田広明の演技に感銘を受け、本格的に声優を目指すようになった。高校在学中から声優養成所に通いはじめ、2011年に声優デビュー。2013年に『翠星のガルガンティア』のレド役でテレビアニメ初主演を果たした。その後、『ハイキュー!!』の影山飛雄役や『ワンパンマン』のジェノス役、『アイドルマスター SideM』のプロデューサー役など、多くのアニメ作品で重要な役どころを演じている。


 そして、現在放送中の、宮川サトシの漫画原作アニメ『宇宙戦艦ティラミス』。タイトルや舞台設定、ロボットバトルを扱っているということで一見シリアスなSF風に見えるが、内実はオールギャグだ。


 石川演じる主人公のスバル・イチノセは、宇宙戦艦ティラミスのエースパイロット。クールを気取りつつも集団行動が苦手で、いつも戦闘機「デュランダル」のコックピットに引きこもっている。さらに、天然(アホともいう)な性格からコックピットでペットを飼おうとしたり、水分の取りすぎで戦闘中に機内で粗相をしたり、しばしば全裸になったりと、エースパイロットならぬ奇行を繰り返す。だが、スバル本人はいつだって大真面目だ。


 スバルが他のキャラクターと会話をするシーンは少なく、セリフもモノローグや独り言が中心となっている。前述したように、彼はいつだって大真面目のため、ありえない内容のセリフをシリアスな口調で語るそのギャップが、非常にユーモラスなのだ。「女子のおっぱいを、揉んでやるー!」(第3話にて)といったセリフをアフレコしている石川の姿を想像すると、なんとも微笑ましい。1人コックピットにいるスバルと、スタジオにいる石川の姿が重なって見えてくるようだ。


 そして、毛魂一直線による漫画原作の『魔法少女 俺』。こちらも一見、よくある“魔法少女もの”かと思いきや、主人公・卯野さきは、魔法少女に変身すると筋骨隆々な男の姿になってしまうという特異な設定のギャグ作品。さきの変身前の声は大橋彩香、そして変身後の声を石川が担当している。つまり、石川の役どころは、“見た目は男だが中身は女子”というもの。そのため、もちろん一人称も「私」だ。


 他作品では低めの声色で落ち着いた演技が多い石川だが、本作では裏声のような高い声で、ドタバタキャラを演じている。話し方も女言葉のため、普段とは異なる石川の姿を垣間見ることができる。


 さらに、さきの幼なじみ・御翔桜世は、さきに対して“性的な意味で”好意を抱いているのだが、彼女もまた魔法少女として男に変身してしまう。同時に、さきは桜世の兄・御翔桃拾に恋をしている。そのため、さきと桜世の変身後は、どこかBL的な三角関係が描かれ、異様な空気も醸し出されている。そうした点でも、観ていてなんだかハラハラしてしまう作品だ。


 このように、今期の『宇宙戦艦ティラミス』と『魔法少女 俺』では、体当たりな演技全開の石川界人。『東京喰種トーキョーグール:re』との温度差が見事で驚かされつつ、瓜生を見ている時にもついついスバルや男版さきの顔が脳裏にチラついてしまう点が少々厄介だ。(まにょ)