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香取慎吾が駆け抜けていく姿を“見届ける歓び” 話題のコンセプトムービーから感じたこと

2018年05月21日 07:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 BMWブランド・フレンドの香取慎吾が、新型BMW X2とコラボレーションしたスペシャルコンセプトムービー『UNFOLLOW~THE ALL-NEW BMW X2 meets Shingo Katori~』が、5月14日にBMW公式YouTubeと新型BMW X2スペシャルサイトで公開され、大きな話題を呼んでいる。


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 小さなマリオネットの香取が目を覚まし、<窮屈なルールにうんざり>と力強く歌いはじめる。自分を縛り、操っていた糸は“常識“か”呪い“か。知らず知らずに誰かの敷いたレールの上からはみ出さぬように、枠の中で悪目立ちしないように、小さく小さく閉じ込めていたのではないかと問いかけてくる。


 「実はあのシーンのあの人たちがあれのつもりだったり、実はあのシーンにあれが隠されていたり、何回見ても楽しめるような仕掛けもあるんです」企画・演出・監督を担当した佐藤渉がTwitterでつぶやいたことで、わかる人にだけ届くようなメッセージが隠されているのではと、ファンを楽しませている。


 同じマスクをかぶって行進する5人は、今やアイドルの王道と言われる道を築き上げた香取のこれまでの象徴だろうか。ライトのレールや立方体の枠は、メディアによって形作られてきた“今”の私たちの暮らしを意味しているようにも感じる。無数に書き込まれた数字や記号は、氾濫した情報社会にも見える。そして、書きかけの星マークのような記号も、意味深だ。あらぬ噂も凝り固まった過去の考えも、何を吸収するかは自分次第。このコンセプトムービーから何を「あれでは?」と楽しめるのかも、NAKAMAと作っていくことを掲げた新しい地図らしさ。


 コンセプトムービーでは<おりこうさんじゃつまらない>と、マリオネットの香取が自ら糸をよじ登り操る手に噛みつく。マスクは投げられ、制服姿の女性たちは個性的なファッションに身を包む。光るフレームは踏み越えられ、それぞれが、自分らしく輝く。その姿は、価値の変わらないゴールドのようだと言わんばかりに。古いブラウン管を壊す香取は、新しい地図としてインターネットテレビを開拓している姿そのままだ。さらには、ネット上でお馴染みのサムズアップマークさえも爆発させてしまうという、なんとも挑戦的だ。


 壊せ。叫べ。走れ。突き進め。新型BMW X2のコンセプト“UNFOLLOW”とは、周囲の評価やこれまでの常識に縛られるのではなく、自分の道を自分で切り拓いていく姿勢。アイドル、アーティストとして自分自身の枠を超えていこうと奮闘している香取に重ねずにはいられない。香取自身も「BMWは、常に進化し続ける、チャレンジし続ける姿勢、常識を覆すほどの好奇心など、僕と共感する部分が多い」とBMWのブランド・フレンドを就任した際にコメントを寄せていたほどだ。


 伝統と斬新なコンセプトで世界を魅了しているBMW。先進技術を取り入れながらも、ファンが一度ハンドルを握れば「やっぱりBMWだ」とうなづいてしまう圧倒的な個性を放つ。BMWのキャッチコピーである“駆けぬける歓び“とは、その走りの気持ちよさはもちろん、BMW自身がブランドを進化させてきた日々を楽しんでいるかのようだ。


 これは、そのままBMWを香取と変換できる。自ら伝説的なブランド力を築き上げ、自らその枠を壊し、そしてサプライズ的な新たな一歩でファンを魅了していく。このコンセプトムービーで伝わってくるのは、新しい自分へのアップデートを楽しむBMWと香取慎吾の強さだ。誰も開けられなかったドアを、誰も通ったことのない道を、誰も見たことのない走りで……。そうして駆け抜けていく香取を“見届ける歓び”も教えてくれるようだ。(佐藤結衣)