5月20日に決勝レースが行われたスーパーGT第3戦鈴鹿。戦いを終えてスーパーGT300クラスを制したK-tunes RC F GT3の新田守男と中山雄一が優勝の喜びを語った。
K-tunes RC F GT3
新田守男
「予選から好調でポールポジションからスタートできたので、なんとか後続を引き離したいなと思ってました。ほかのクルマが2本交換で来るだろうと思っていたので、できるかぎりマージンを作ろうと」
「クルマもブリヂストンタイヤもいいパフォーマンスで、僕が走っていたスティントは完璧な形で進んでいましたけど、まさかのセーフティカーで貯金が帳消し。『俺は変なモノ持ってるんだなぁ』と思いながらがっかりしてましたね」
「リスタート後もできるだけ引き離そうと頑張って。(中山)雄一選手にバトンタッチしたあとはハラハラ、ドキドキするバトルが展開されましたけど、いい結果になってホッとしてます」
「(風については)スタートした時、向かい風の影響なのかストレートスピードが伸びないなと思ってました。バックストレートでも6速に入るタイミングが(予選日と)かなり違っていて、不安になってました。ただコーナーのバランスは良かったですし、後ろ(のライバル)を見ても『やっぱり遅いんだな』と思ったので、そこまで気にならなかったですね」
「RC Fでタイを戦うのは今年が初めてですけど、去年は雄一選手が勝っていて、クルマ的には相性がいいのかなと思ってます。高木真一に(最多勝記録で)並んだので、今度は抜かれないように抜き返したいと思います。あとはこんな“おじさん”でもGTで長く戦えるんだということを若いドライバーや子どもたちに見せ続けたいですね」
中山雄一
「新田(守男)選手のGT300最多勝記録タイ獲得に貢献できてよかったと思いますし、チームにとっても初ポールからの初優勝で、(参戦)3戦目で結果を残すことができてホッとしています」
「最初、新田選手がきれいにスタートしてタイヤの内圧とかを確認しながらレースを進めていたので、本当にあのSC(セーフティカー)は『なにしてくれてんだ』と思いましたね。それでも、そこで諦めずに、新田選手がクルマの100%を引き出して走ってくれました」
「今年からタイヤ交換に加わったメンバーもいるんですけど、チームのピット作業も早くて。これまでピットでもたつくことも多かったんですけど、今日はぱっと出ることができて、タイヤを四輪交換しても25号車(HOPPY 86 MC)の前にいることができましたし、18号車(UPGARAGE 86 MC)と0号車(グッドスマイル 初音ミク AMG)が前にいましたけど、最小限(のロス)で済みました」
「RC Fの高速コーナーが得意という特徴を生かしながら、ここ2戦で低速コーナーのセットアップも煮詰めて、1周トータルで強いクルマを作り上げることができました。130Rは“GT400クラス”くらいの速さがあるので、簡単に抜くことができました」
「(風の影響について)ウォームアップのデータでもダウンフォースが減っているなと感じていました。昨日の1分55秒台から今日は2分1秒台と6秒くらいタイムが落ちているので、風の影響なのか、タイヤの影響なのか、(積んでいる)ガソリン(量の影響)なのか、なんだかよく分からなったです。昨日の爽快感はなかったですね」
「ピットを出た時に18号車と10秒くらいタイム差があって、なかなか差を縮められなかったんですけど、0号車がトップに出てから一気に追いつきました。トップの2台のペースは2秒以上遅かったので隙をつけば抜けるだろうなと思ってました。この2台の長所は違っていて1周見ることで特徴を掴みました」
「130R~シケインがRC Fが得意とするポイントなので、意外と簡単に抜けたなという感じ。もう少しうまく仕掛ければ18号車を抜いた時に0号車もまとめて交わせたんじゃないかなとも思います」
「(第4戦に向けては)プリウス時代からタイとブリヂストンタイヤの相性がいいので期待している部分は大きいです。今回の結果で40kg分ウエイトを積みますけど、もともとクルマが重いのであまり気にしてません。あとは“おじさん”をしっかり引っ張っていけるようにしていきたいですね(笑)」