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ピレリF1タイヤの性質にドライバーらが不満。リカルドは全レースでハイパーソフトの使用を希望

2018年05月20日 11:22  AUTOSPORT web

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ピレリタイヤの特性にドライバーたちから不満の声が上がった
レッドブルF1のダニエル・リカルドはピンクのマーキングのハイパーソフトタイヤを気に入っており、ピレリはこのタイヤをすべてのレースに持ち込むべきだと考えている。

 ピレリは来週のモナコGPで初めて、タイヤ選択にハイパーソフトタイヤを追加する予定だ。

 以前ハイパーソフトタイヤをテストしたリカルドは、このタイヤを毎回使用することがグランプリの週末を活気づける可能性があり、また予選用タイヤとしての役目もほぼ完全に果たすだろうと考えている。

「なぜすべてのレースでハイパーソフトが使えないのか分からない」とリカルドは語った。

「もしくは、少なくとも予選では使用できるようにして、その後にどうするか考えてはどうだろう。予選用のタイヤとして持っておき、レースとの違いを大きくして、もう少しチャンスを作り出せるようにするんだ」

「(バルセロナでは)トップ6に関しては、金曜日の時点で予選ではソフトを使用し、レースではミディアムとの組み合わせでワンストップ作戦になることが明らかだった。秘密なんて何もなかったんだ」

「より多くの選択肢や意外性を作り出そうとすべきだと思う。今は(展開が)予測できてしまうからね」

 F1の独占タイヤサプライヤーであるピレリは、今シーズンにタイヤレンジ全体を一段階ソフト寄りにし、ピンク色のハイパーソフトを選択肢に追加した。

 しかし先週末のソフトとスーパーソフトのパフォーマンスの差分は1周あたりたった0.3秒であり、ドライバーたちはそれぞれのコンパウンドの差別化が十分にされていないと感じている。

 しかしながら、スーパーソフトはバルセロナでは劣化が早いという欠点があり、トップ10位内のドライバーの多くが予選用にソフトタイヤを選んでいた。

「これは使えない。ソフトタイヤの方が速いなんておかしいよ」とハースF1チームのロマン・グロージャンはスーパーソフトを断固として批判する。

「あるべき性質のものになっていない。スーパーソフトの方が速くあるべきだ。もちろんデグラデーションが激しくなるだろうし、実際そうではあった。でもあれは、ただ運転のしにくいタイヤだった」

「マシンのリヤのサポートが部分的で、あまり良くなかった。望むように激しくプッシュすることができなかったので、ドライバーズミーティングでピレリに話をしたんだ」

「まだやるべき仕事がいくらか残っているので、そこに向かってすべての作業を進めていく必要がある。否定的なことが言いたいわけではなくて、全員でより良いタイヤを作り上げることに取り組んでいけると思っている」

 ピレリのレーシングマネージャーを務めるマリオ・イゾラは、ドライバーからのコメントに耳を傾けている。彼は今シーズン序盤の中国GPでそうしたように、この先のタイヤ選択でコンパウンドをひとつ飛ばす可能性を否定していない。

「ドライバーたちと話をしたが、非常に興味深かった。彼らは将来に向けて多くの考えを持っている」とイゾラは述べた。

「興味深い提案があった。彼らは中国GPでのタイヤ選択に満足しており、ソフトとミディアムとの差はときに1秒未満なので、種類を飛ばしてはどうかというのだ。ハード、ソフト、ウルトラソフトというふうにね」

「考えられる影響について理解するために、シミュレーションを行なうこともできる。我々のタイヤレンジには6種類のコンパウンドがあり、中国でそうしたように種類を飛ばす柔軟性がある」

「しかし、現行のレギュレーションではハイパーソフトを予選用として使うと、レースでも使う義務が出てくるという状況だ。簡単なことではない。すべての可能性を考慮しなければならないだろう」