6月1日~3日に静岡県・富士スピードウェイで開催されるピレリ・スーパー耐久シリーズ第3戦『富士SUPER TEC 24時間レース』。日本での24時間レース開催は、2008年まで行われていた十勝24時間レース以来10年ぶり、富士での開催は約50年ぶりとなる。このレースの見どころ・楽しみ方をMAX織戸こと織戸学に聞いた。
■長く過酷だからこそ大きいゴールの感動
2013年のドバイ以来5年ぶりに24時間レースに挑む織戸。富士24時間レース開催については「富士で50年ぶりの24時間レースということで、非常に注目はありますよね。富士に関しては(サーキットの)環境も良いし、パドックも広いので、いろいろな楽しみ方がファンやチームサイドもできると思ってる」と話す。
織戸はレースキャリアのなかで十勝、ドバイ、ル・マンと24時間レースを豊富に経験しており、レースの雰囲気や戦い方を熟知していると言っても過言ではないだろう。
24時間レースはとにかく長く、走行中は接触やペナルティなど様々なトラブルが起こることが多くある。だからこそ、ドライバーには速さよりもミスのない正確無比で安定した走りが求められるため、織戸は「いかに自分の休憩ポイントを確保できるか」がドライバーのポイントになると言う。
また、ドライバー、メカニック、チームスタッフが長く過酷な戦いを一丸となって乗り越えるが故に、レース完走後は「達成感は高いよ。他のレースだと味わえないような感動がある」と語る。レースファンも、壮絶な距離を走りきったマシン、過酷な戦いを乗り越えたドライバー、チームスタッフの歓喜の姿を見れば、不思議と心が震えるはずだ。
■富士をBBQの香で満たせ!
海外の24時間レースでは、サーキット内で家族や友人とキャンプやバーベキューを楽しみながらレース観戦するスタイルが主流だ。海外の雰囲気を知る織戸も、富士24時間の楽しみ方は「テントを張ってキャンプをしたり、バーベキューをしてお酒を飲みながら観戦するのが(24時間レースの)楽しみ方だよね」と語る。
「十勝24時間のときは、コースサイドにテントやバーベキューをしている人たちがいっぱいいたし、走っているときはコースからバーベキューの煙が上がっているのが見えたよ。家族が楽しそうにしていた。富士でも煙がサーキットに出たりすると面白いよね(笑)」
富士では決勝2日間、手ぶらでキャンプを楽しむことができるキャンプヴィレッジスターターセットの販売や、事前予約が必要となるが第13コーナー付近でバーベキューを楽しめるBBQ広場が設置される。また昨年設立された小山町モータースポーツ協力会の地元行政や近隣代表、周辺企業なども富士24時間をバックアップし、『お祭り』を盛り上げるとしている。土曜日の夜には打ち上げ花火も予定されており、海外に近い観戦スタイルを富士で楽しむことができるはずだ。
ちなみに、織戸は「僕はキャンピングカーを借りて、リラックスした時間を楽しめるような遊びもしたいと思ってる」と自分なりの富士24時間の楽しみ方を考えているようだ。
開催まで1カ月を切った『富士SUPER TEC 24時間レース』。普通の耐久レースとは違った『お祭り』の雰囲気を体験しにサーキットを訪れてみてはいかがだろうか。