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たけしさん「年10億円」もの納税…一体、何の税金をどれくらい払ってるの?

2018年05月15日 10:42  弁護士ドットコム

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オフィス北野からの独立騒動で話題になったビートたけしさん。その騒動の前の3月5日に放送された日本テレビ系番組「成功の遺伝子5」で、年間の納税額が10億円にのぼることを明らかにして、話題になったことをおぼえているだろうか。


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たけしさんは番組中、自身が監督をつとめた映画「アウトレイジ」について、大ヒットしたことに触れられると、「金になんねえんだよ、それが。全部、税務署にもっていかれる」と語り、納税額が10億円程度にのぼることをこぼしたのだ。


たけしさんの所得については、2014年の週刊現代の有名人高額所得ランキングで、タレント・文化人2位の15億8000万円と書かれている。また、不動産についても、億単位の金額で持っていると噂される。


たけしさんの納税額10億円の中身は、どのようなものが考えられるのか。新井佑介税理士に聞いた。


●個人で支払う税金、3種類に分類

納税額が10億円というと、一般人にはもう想像ができない金額です。


今回は個人が納税する機会がある税金を「何に対して課税されるのか」という視点から整理してみましょう。


まず個人で支払う税金には、大きく3種類があります。所得税や住民税や個人事業税など、稼ぎである所得に対して課税される税金、固定資産税及び都市計画税や償却資産税や自動車税など資産を保有することで課税される税金、そしてサービスやモノの提供に対して課税される消費税やたばこ税や酒税です。


2014年の週刊現代によると、たけしさんの所得は15億8,000万円だそうです。2017年も同様であると仮定した場合、単純計算でも所得税が約7億600万円で住民税が1億5,800万円となります。合計で8億6,400万円が所得にかかる税金となります。このほか、多額に納税していると思われる消費税については、情報からでは推察できないので今回は無視しましょう。


所得にかかる税金だけでも凄まじいですが、納税額が10億円まで単純計算であと1億3,600万円足りません。おそらく残りは固定資産税及び都市計画税や自動車税といった資産にかかる税金でしょう。


自動車も多数保有していると思いますので自動車税も納税されていると思いますが、こちらも消費税同様に今回は無視しましょう。とすると固定資産税及び都市計画税ですが、各種軽減の特例がありますがこちらも無視して試算してみると、たけしさんの固定資産税評価額は約80億円になります。


この数字は、計算の仮定に無理があるので、参考の参考の参考程度の推測額です。ただ間違いないのは、たけしさんの稼ぎや保有資産は超多額であることです。一流の芸能人であり文化人であるたけしさん、さらっとお話されたテレビでの税金話からも器の大きさを感じます。そして、何よりもお金に振り回されないからこそ、多くの人に慕われ続けるのですね。


【取材協力税理士】


新井 佑介(あらい・ゆうすけ)税理士・公認会計士


AAG arai accounting group 代表。新井公認会計士事務所所長。慶応義塾大学経済学部卒業後、BIG4系ファームを経て現職。


事務所名   : AAG Arai Accounting Group / 経営革新等支援機関 新井会計事務所 


事務所URL: http://shozo-arai.tkcnf.com/pc/


(弁護士ドットコムニュース)