ウイリアムズF1のテスト兼開発ドライバーを務めるロバート・クビカは、カタルニア・サーキットでチームのマシン、FW41に関する意見を求められた際、忌憚なき意見を述べた。
33歳のクビカにとって、スペインGPでのフリー走行は2011年に起きたラリーでの事故以来、初となるグランプリでの走行だった。
「バルセロナでは、難しいシチュエーションになることだろうと予想していた。FP1は予想よりもかなり困難だった」とクビカは金曜日に語っている。
「バランスが難しく、厳しいセッションだった。予想していた部分もあったが、これほど悪いとは思わなかったよ。僕としては少々ショックだ」とSky Sports F1にも話した。
「あまりにも難しく、いくつかの箇所ではひどく遅く感じたので、マシンをドライビングしていて恥ずかしい気分になった。でもこれ以上できることはなかったんだ」
「午前中の僕らは遅かった。けれども遅いことを抜きにしても、マシンをコース上に留めておくことすら、ほぼ不可能なんだ。ドライバーたちを楽にしてやるためにも、この部分では変更が必要だ」
しかしクビカは、人生を変えるほどの大怪我からのカムバックを果たす道のりのなかで、少なくとも自身のパフォーマンスについては満足しているという。
「気分は良かった。これほどバランスの難しいマシンに、難しいコンディションで乗っていて、気分良くいるということは難しいけれどね」
「僕にとっては良いテストだったよ。自分とマシンの限界がどこにあるのかを、理解しなければならないんだ」
「フィードバックを与えるというポジションにいるから、ばかげたことはできない。このコンディションに自分がどう反応したかという点では、満足だ。頼まれたことはできたと思うし、自分が与えたことについても満足しているよ」
チームは先週、パフォーマンスが低迷するFW41のチーフデザイナーを務めていたエド・ウッドが“個人的な理由”により離脱したことを発表した。クビカは、マシンの開発において今後どのようなことが起きるかについては、知らないという。
「僕は、詳しいことに首をつっこむべき人間ではない。ただマシンの最大の弱点がどこにあるかは、正確に分かっている」
「問題点をより理解し、改善し、願わくば完全に解決するためのプロジェクトを始めた。1日や1カ月どころか、もっと時間のかかる問題かもしれないから、忍耐が必要だ」
最後にグランプリに参戦したのが7年以上前だったとはいえ、FP1を走ることは驚くほど普通の気分だったとクビカは言う。
「もちろんグランプリの公式セッションに出られることは素敵なことだけど、これを続けていければ、もっといいね。もっと感情的になるかと思っていた。前に、アブダビで初めてテストに参加したときの方が感情的になったよ。頻繁に乗っているわけではないけれど、自然なことになりつつあるんだ」
クビカが次にFP1での走行を担当するのはオーストリアGPとなり、3回目は最終戦アビダビGPが予定されている。これ以前にも、インシーズンテストでステアリングを握る機会も設けられている。
「マシンのいくつかの領域について理解するための、大きなプログラムがある。これに取り掛かれることが嬉しい。マシンバランスが今日よりも良くなっていることを願うよ。そうでなければ、大変な1日になるからね」とクビカは締めくくった。