ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズ第2戦モンツァ4時間レースは5月13日、イタリアのモンツァで決勝レースが行われ、LMP2クラスのGドライブ・レーシング、26号車オレカ07・ギブソン(ロマン・ルシノフ/ジャン-エリック・ベルニュ/アンドレア・ピッツィオーラ組)が総合優勝を飾った。
LMP2、LMP3、GTEの各クラスから合計43台がエントリーしたELMS第2戦。曇天で迎えた13日(日)の決勝では42台が1周のフォーメーションラップを終えて一斉にスタートを切った。
アクシデント発生ポイントのひとつであるスタート直後の1コーナーは、ポールポジションからスタートを決めたドラゴン・スピードの21号車オレカ07が、Gドライブの26号車オレカに並びかけられながらも、辛くも先頭でクリア。後続のLMP3、GTEクラスも全車が無事に通過していく。
スタートから15分後、グラフの39号車オレカ07がターン7のタイヤバリアに乗り上げるクラッシュを喫し、この日最初のセーフティカー(SC)が導入される。
約20分間に渡ったSCランの間にトップを走る21号車オレカがピットインしたことで26号車オレカが首位に浮上するが、リスタートからわずか10分後には僚友のGドライブ・レーシング、40号車がターン9でクラッシュ。ふたたびSCが導入されることとなった。
この他、スタートから1時間40分後にはコース上でストップしたLMP3クラスの回収のためフルコースイエロー(FCY)が出され、のちに3度目のSCが導入されていく。
最初の1時間でトップに立った26号車オレカは、度重なるSC、FCYのなか、ルシノフ、ピッツィオーラ、ベルニュとつなぎチェッカーまで残り32分となったタイミングで首位を走るベルニュを最後の給油のためにピットに呼び戻す。
ピットインで一時は3番手に落ちたGドライブだが、数周後にステイアウトしていたライバル勢が最後のピットインを済ませると、26号車オレカは総合2番手につけるTDSレーシングの33号車オレカに30秒あまりのギャップを築いて首位に再浮上する。
最終的にアンカーのベルニュはこの差の最後までキープして、29.828秒差でトップチェッカー。総合2位は33号車オレカ、総合3位はIDECスポーツの28号車オレカ07・ギブソンが入った。
ポールポジションからスタートを切った21号車オレカは総合4位、開幕戦を制したレーシング・エンジニアリングの24号車オレカが総合5位となっている。
レース後、「見た目より簡単ではなかったよ」とレースを振り返ったベルニュ。
「僕は体調不良のため水曜日に病院にいて、金曜のテストデーには参加できなかったんだ。しかし、少ししか乗らなかったけれどマシンのセッティングは決まっていて、素晴らしい仕事をしたチームとロマン(・ルシノフ)とアンドレア(・ピッツィオーラ)にとても感謝している」
「僕たち3人はほぼ同じスピードを持ち、これはチームとしてライバルに優位性を持っていると言っていいだろう。シーズンの残りのレースにも自信が持てるよ!」
LMP3クラスはユーロインターナショナルの11号車リジェJS P3・ニッサン(ジョルジョ・モンディーニ/ケイ・バン・ベルド組)が、クラス2位をラップダウンにする速さをみせてクラス優勝。
GTEクラスはスピリット・オブ・レースの55号車フェラーリ488 GTE(ダンカン・キャメロン/マット・グリフィン/アーロン・スコット組)が同クラスを制している。
ELMS第2戦レッドブルリンクはル・マン24時間の翌週となる6月20~22日に開催される。