赤旗中断となった段階のニュルブルクリンク。本来コース向かい側にはホテルが見えるが、ほとんど見えない。 第46回ADACチューリッヒ24時間レース(ニュルブルクリンク24時間レース)は5月13日、レース終了まで残り3時間30分というところで、濃霧のため赤旗中断となった。現段階でトップはメルセデスAMGチーム・ブラックファルコンの4号車メルセデスAMG GT3となっている。
深夜2時頃から雨が降りはじめ、ウエットコンディションに転じた2018年のニュルブルクリンク24時間。レースは序盤快走していたマンタイ・レーシングの911号車ポルシェ911 GT3 Rがクラッシュしたことから、メルセデスAMGチーム・ブラックファルコンの4号車メルセデスAMG GT3とマンタイの912号車ポルシェの戦いに変化していった。
コース全域を濡らした雨は、深夜4時頃には小康状態に。すっかり空が明るくなってからは路面は少しずつ乾いていったが、10時前にはふたたびポツポツと雨が降り出してしまう。そんななか、7時前に912号車はハッツェンバッハでラップダウンの車両をかわそうとした際に、接触しスピン。この修復を強いられたほか、3分ものタイムペナルティが課されてしまうことに。また、トップの2台を追っていたアウディスポーツ・チーム・ランドの1号車アウディR8 LMSが左リヤタイヤのバーストに見舞われ遅れてしまう。
11時30分、912号車ポルシェはタイムペナルティを消化し、トップは4号車メルセデスに。2番手に912号車マンタイ、そして3番手にはアストンマーチン・レーシングの007号車V12バンテージGT3が続く展開となっていった。さらに5号車、6号車とブラックファルコンのメルセデスAMGが続く展開となった。
終盤に向けて戦いが展開されていったレースは11時前後から、少しずつ霧が出はじめてしまう。霧は少しずつ深さを増してしまい、11時59分、レース中断を告げるレッドフラッグが提示されてしまった。
SP-PROクラスに参戦するTOYOTA GAZOO Racingの土屋武士/松井孝充/中山雄一/蒲生尚弥組56号車レクサスLCは、明け方にグランプリコースでエンジントラブルに見舞われ、その修復に1時間半ほどを要してしまうことに。コースには復帰したものの、赤旗時には総合102番手となっている。
一方、SP3Tクラスに参戦するスバル/STIのカルロ・バンダム/ティム・シュリック/山内英輝/井口卓人組90号車スバルWRX STIは、序盤のトラブルを克服した後は快調に周回。ウエットコンディションのなかでAWDのパフォーマンスを発揮し、総合50番手までポジションを回復した。
SP8クラスに参戦するNovel Racingの佐々木孝太/吉本大樹/ドミニク・ファーンバッハー/マリオ・ファーンバッハー組42号車レクサスRC Fはライト等にもトラブルを抱えながら、総合51番手/クラス4番手、43号車レクサスIS F CCS-Rの東徹次郎/小山佳延/松井猛敏/佐々木孝太組は順調に走行を重ね総合48番手/クラス3番手につけている。
現在雨も降り続いており、再開の目途は立っていない。