2018年F1スペインGPの金曜、レッドブル・トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーはフリー走行1=10番手/2=14番手、ブレンドン・ハートレーはフリー走行1=18番手/2=18番手だった。
FP1では風が強く、ハートレーがコースオフを喫する場面もあったが、ふたりは予定されたプログラムをこなしセッションを終了。FP2ではセッション中盤にガスリーがフロアにダメージを負ったために、チームはフロアを交換した。ハートレーのマシンについてもフロアの修復作業が必要となった。そのため走行時間を幾分ロスし、予選シミュレーションは、他チームがロングランを行う時間帯と重なり、ふたりはうまくクリアラップを取ることができなかったということだ。
■レッドブル・トロロッソ・ホンダ
チーフレースエンジニア ジョナサン・エドルズ
今日はコンディションがかなり難しかった。それはどのチームにとっても同じだったようで、多くのマシンがコースアウトしていた。その大きな要因としては風が挙げられる。非常に強くて変わりやすかった。カタルニア・サーキットは、コーナーが広く、また通過速度も高いため、少しの風でもマシンが大きな影響を受けてしまう。
FP1では、40分が経過したあたりでブレンドンがコースアウトし、マシンには大きなダメージがなかったものの、コクピットに石が入ってしまった。安全面から、ブレーキペダルの下に石が入り込む状況を避けたかったため、コースに復帰させられるまでに時間を要した。これは残念だった。
FP1では、セットアップとウインターテストで試したアイテムのさらなるテストを集中して行った。ここは、おそらくシーズンを通して最も路面が滑らかなので、他のサーキットでは試せないさまざまなセッティングをトライすることができる。
ピエールに関してはFP1は非常に順調で、午後のFP2にかけてセットアップへの理解を深めることができた。しかし午後のFP2でもコンディションはトリッキーで、ピエールはターン9でワイドになった際にフロアをひどく傷つけてしまったため、新しいフロアを投入せざるを得なかった。
ブレンドンも最初の走行でフロアにダメージを負ってしまったが、こちらはセッション中に修復することができた。メカニックは素晴らしい仕事をし、短時間で2台の準備を整えてくれたものの、修復を行ったりフロアを交換したりしたために、スーパーソフトタイヤでの予選ランを行うのが遅くなり、他のマシンがロングランを始めたタイミングと重なってしまった。そのため、クリーンな予選シミュレーションはできなかったので、今日のタイムはマシンの実力を正確に反映したものではないと思う。
とはいえ、まだマシンバランスに100パーセント満足しているわけではないので、今夜はかなり多くの仕事をこなす必要がある。問題に対処したために、ロングランではどちらのマシンも当初の予定より少し短い走行しかできなかった。それでもデータを集めることはできたし、ソフトタイヤはとてもよく機能しているようだ。これからすべてのデータを分析し、決勝に向けたベストの戦略を選ぶ。