ABBフォーミュラE選手権は5月9日、2018年末開幕の第5シーズンからメルセデスのファクトリー・プログラムを担う前線部隊として活動するHWA AGがシリーズに参戦すると発表した。
HWA AGはDTMドイツツーリングカー選手権にメルセデス陣営の一角として参戦しているほか、F3向けのエンジンを製作するなど、メルセデスのレース活動を担っている。
また、2017/18年シーズンのフォーミュラEではモナコを拠点とするベンチュリと提携し、テクニカルサポートを行っている。
そのHWA AGは“Gen2”と呼ばれる新型シャシーが導入される2018/19年シーズンから、カスタマーチームとしてシリーズへの参戦を決定。ベンチュリへの支援を続けながら11番目のチームとして参戦することになった。
HWA AGのウルリッヒ・フリッツCEOは「フォーミュラEは厳しい競争が繰り広げられるモータースポーツの新たな鍛錬の世界だ。そういった場に挑めることをうれしく思う」とコメントしている。
「HWA AGはDTMの歴史のなかで、もっとも成功を収めたチームのひとつだ。フォーミュラEでも、会社としての成功を継続していきたい。それと同時にフォーミュラEが持つ独自のコンセプトは、モータースポーツにおける新たな挑戦でもある」
「世界でも著名な大都市でレースをすることで、新たな観衆をファンに取り込むことができ、持続可能社会の実現を近づけることができるはずだ」
フォーミュラEのアレハンドロ・アガグCEOも「フォーミュラEの第5シーズンは最高の新型マシンが登場するだけでなく、HWA AGという強力なコンテンダーが参戦するシーズンとなった」と述べた。
「レース界とここまで力強く結びついているチームがフォーミュラEに参戦することを誇らしく思う。彼らがカスタマーチームとして、トラックに並ぶことを心待ちにしているよ」
HWA AGの母体とも言えるメルセデスは2019/20年の第6シーズンからフォーミュラEへのワークス参戦を表明しており、このHWA AGのカスタマーチーム参戦は、その布石との見方もある。
ニッサンもワークス参戦するフォーミュラE第5シーズンのエントリーリストは近日中にも発表される予定だ。