名刺アプリ「Eight」を提供するSansanは4月下旬、働く女性の「ビジネスにおけるSNS利用に関する意識調査」分析結果を発表した。昨年11月に実施した調査から「働く女性」265人に対象を絞り、新たに分析・ヒアリングを行った。
働く女性のうち「ビジネスとプライベートを分けたい」と回答した人は80%にも上った。
何も言っていない・投稿していないのに! 上司「昨日飲んでたの彼氏?」
従来のSNSはプライベートにおけるコミュニケーションのためという認識が強いようで、全員が「一度は仕事関係者からのSNS申請を拒否または無視したことがある」と答えている。
プライベートのSNSで仕事関係者と実際につながって困ったエピソードを聞いた。営業職の30代女性は、平日に有給休暇を申請し、男女の友人数人と遊びに行った。翌日出社すると上司から「昨日飲んでたの彼氏?」と聞かれたという。
「ただの友人だったものの、その人の話を上司にしたことはなく、不審に思って質問すると『フェイスブックで上がってきたから』。実は友人が私をタグ付けして投稿していて、フェイスブックでつながっている上司のフィードに上がって来たそうです」
SNS投稿前に許可を取らない友人もどうかと思うが、知らないうちに自分の情報が職場の人に知られているのは気味が悪い。また編集職の20代女性は、先輩からフェイスブックにイベント告知をするよう求められて投稿した。
「すると、友人の知り合いらしい数名から質問のメッセージとフォロー申請が届きました。仕方なく承認しましたが、会ったこともない人にプライベートを知られたくなかったので、学生時代の投稿を消さざるを得なくなってしまいました」
同期とはつながるハードルが低い 一方、上司とつながっていない人は6割
SNSで仕事関係者と「つながりたい」「ややつながりたい」と答えた人の合計は全体の15.1%に留まっている。しかし仕事関係者とつながっている人は66.4%。つながっている相手の上位3位は「同期」(65.9%)、「先輩」(49.4%)、「直属の上司」(42.6%)となっている。
つながっているSNSの種類を聞くと、最も多かったのが「LINE」(89.2%)だった。以降「フェイスブック」(31.8%)、「ツイッター」(17.6%)、「インスタグラム」(1.3%)となった。
同社は「匿名性の高いツイッターや、写真を軸にコミュニケーションを行うインスタグラムは、プライベートに限定した利用が多いようです」とコメントしている。