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BTS(防弾少年団)、日本でも“テレビスター”になりうるか NHK『SONGS』再放送を機に考察

2018年05月10日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

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 本日5月10日、BTS(防弾少年団)がゲスト出演した4月28日放送の『SONGS』(NHK総合)が再放送される。今回同番組は、ネット上で大きな反響のあった番組をアンコール放送する企画「NET BUZZ」でオンエア。今や世界中で人気を集めるBTSだが、とりわけインターネットやSNSを通じた盛り上がり、そしてARMY(=ファン)同士の団結力には目を見張るものがある。


(関連:BTS(防弾少年団)、ダンスのポイントは“シンクロ率と運動量”にあり 「Not Today」振付分析


 BTSは楽曲のリリース、ライブに加え、非常にまめに公式TwitterなどのSNSや、V LIVEで動画を更新し、等身大の姿を見せることでARMYを増やし続けている。TwitterやInstagramで「#BTS」などと検索すれば、そこには国境も言語を超えて繋がるARMYたちの姿がある。YouTubeや各ストリーミングサービスの全世界再生回数が多いのは、各国で人気があることを示すのみでなく、ARMYの団結力の証でもあるようだ(参考:BTS(防弾少年団)、欧米圏での人気拡大の理由は? ネットを通してつながる“ファンドム”が鍵に)。こうした事実を踏まえると、「NET BUZZ」でオンエアされるというのは納得の流れだろう。


 では、BTSは“インターネット上”で人気のアーティストなのだろうか。彼らの活躍ぶりを見ると、決してそうではないと感じる。2017年のワールドツアーでは約40万人(10カ国32公演)を動員し、本国のテレビ番組のみならず、昨年11月には『ジミー・キンメル・ライブ!』などアメリカの人気番組にも出演。ちなみにBTSが出演した『SONGS』は、韓国、アメリカ、イギリスなどでも放送された。


 今回番組ではMV同様、30人のバックダンサーと「Not Today -Japanese ver.-」でシンクロダンスを披露。激しい動きでありながら、一糸乱れぬパフォーマンスに驚くはずだ。BTSの楽曲はサウンドが非常に洗練されており、コアな音楽ファンも聴きごたえのあるものばかりだが、こうした目で見て楽しめる華やかなパフォーマンスも魅力の一つ。筆者も実際に息のあったダンスや軽やかなフォーメーションの切り替えを観て、ますます尊敬の念が増したものだ。誤解を恐れずに言えば、非常に“テレビ映え”するグループだと言えるだろう。


 一方で、先述したV LIVEでの動画からも分かる通り、彼らはユーモア溢れる一面も持っており、最近では日本でも『火曜サプライズ』(日本テレビ系)といったバラエティ番組に出演する機会を得ている。同番組ではJ-HOPEが自らを「豚」と評するなど、日本語でもしっかりと笑いをとっていたのが印象的だった。本国では『週刊K-POPアイドル』などの番組を通じ、メンバー一人ひとりの個性的なキャラクターをアピールしながらも、メンバー間の温かい“絆”を伝えている。こうしたパフォーマンスとのギャップもまた、多くのファンが彼らに惹かれるポイントの一つになっているように思う。


 日本でもドラマ『シグナル』(フジテレビ系)主題歌を担当するなど、確実にお茶の間への認知度を上げているBTS。日本でも“テレビスター”としてさらなる飛躍を見せそうだ。(村上夏菜)