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『半分、青い。』奈緒が語る、菜生役への思い 「今後の奮闘を見守ってもらえたら」

2018年05月10日 06:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 NHK連続テレビ小説『半分、青い。』が絶賛放送中だ。岐阜と東京を舞台に、子供の頃に左耳を失聴した主人公・鈴愛(永野芽郁)が、家族や友人たちに支えられながら成長する姿を描く。リアルサウンド映画部では、鈴愛の幼馴染・木田原菜生を演じる奈緒にインタビューを行った。自身と同じ名前のキャラクターをどう演じたか、永野芽郁、佐藤健、矢本悠馬らとの撮影の裏側までじっくりと話を聞いた。


参考:


■奈緒と菜生の共通点と違い


ーー本作では同じ名前の「菜生(なお)」を演じていますが、オーディション時から思うところがあったのでは?


奈緒:運命だなと思っていました。オーディションのときも名前が一緒なので、演じたい気持ちはすごく強かったです。撮影中も普段も「なおちゃん」と呼ばれるので、不思議な気持ちです。でも、自分の名前がすごく好きなので、素直にうれしいです。


ーー実際に奈緒さん自身とも共通点は多い?


奈緒:似ている部分とそうではない部分、どちらもあります。菜生ちゃんは自分のことを話すよりも、誰かの話を聞くのが好きな女の子。私も共演者のみなさんのお話を聞くのが好きなので、その点は似ているかもしれません。一方で、私は思うことがあったらはっきりと全部言ってしまう性格なのですが、菜生ちゃんは自分の思いを隠そうとする部分があります。鈴愛が東京に行ってしまうことが寂しいのに、はっきりとそれを口にはできず強がってしまうところがあります。天真爛漫な鈴愛を前に、どこかしっかり者のお姉さんであろうとする姿はいじらしくてかわいいなと感じています。


ーー菜生は鈴愛のことを本当に大切にしていますよね。


奈緒:そうなんです。鈴愛が幸せだったら自分も幸せと感じられる。大好きな家族のような存在だと思います。菜生を演じる上で、鈴愛のことを本当に大切に思うこと、梟会のみんなとの時間を楽しむこと、このふたつはずっと大事にしている部分です。


ーー鈴愛を演じる永野さんの印象は?


奈緒:明るくてすごくしっかりしています。芽郁ちゃんを見るとすごく癒やされます。先日、自分の撮影がないときにスタジオに遊びに行ったのですが、差し入れで持っていった明太子を芽郁ちゃんが美味しそうに食べてくれて。私が元気をもらって帰りました(笑)。毎日撮影があって芽郁ちゃんが一番大変だと思うのですが、スタッフさんや共演者のみんなに元気をくれる存在です。


ーー鈴愛、律(佐藤健)、ブッチャー(矢本悠馬)、菜生の「梟会」のシーンは本当に楽しそうです。


奈緒:撮影前の時間もいつも楽しく話していました。4人で話している空気そのままで撮影に入っているので、あまり境目がないような感覚でいられます。


ーー佐藤さんと矢本さんの印象は?


奈緒:佐藤さんはすごくクールな方だと思っていたのですが、話していくうちにとても優しい方だと分かりました。最初は4人の中で一番緊張する方だったのですが、今はそんなことは全然なくて。静かにみんなを引っ張っていってくださる頼りになる方です。矢本さんは最初の印象からまったく変わらないです(笑)。こんなお兄ちゃんがいたら楽しいだろうなぁと思わずにはいられないですね。


■時代とともに大人びていく菜生に注目!


ーーこれまでの撮影を振り返って印象に残っているシーンは?


奈緒:鈴愛が東京に行く際にお見送りをするシーンと、卒業式のあとに梟会の4人でお好み焼きを食べるシーンです。舞台が東京になって、1ヶ月ぐらい撮影が空きました。久々の撮影は、とある理由で菜生が鈴愛にビデオメッセージを送るシーンだったのですが、なかなかうまくできなくて。監督から「鈴愛のことをどう思っている?」と聞かれて、鈴愛とのシーンを思い返したとき、フッと浮かんだのがこの2つのシーンだったんです。その後はすごく素直な言葉が出てきました。


ーー今後、10代から20代、さらにその上と、自身の年齢を超えていますが、演技のプランは何かありますか?


奈緒:先日、28歳の奈緒を演じたのですが、予め準備していたことがカメラの前に立つとなかなか出てこなかったんです。これは北川さんの脚本、ヘアメイクさん、衣装部さんに頼るしかないんだなと。


ーー永野さんも同じように話していました(笑)。


奈緒:本当ですか(笑)。年齢を重ねる中で菜生の性格も変化しているので、そのあたりをうまく演じることができればと思っています。10代の頃は暴走した菜生をブッチャーが止めるようなところがあったのですが、20代の菜生は、1人で岐阜に残った分、前よりもたくましく、落ち着いた印象があります。時代の変化とともに、髪型・服装など、みんな変わっていくので、その点もぜひ注目していただきたいです。


ーー菜生には、実家の洋品店“おしゃれ木田原”を立て直すという野望がありますね。


奈緒:高校生のときからはっきりと夢を言えるのもすごいと思いますし、大人になっても菜生ちゃんはそれを手放していません。ずっと一本の筋が通っているのはすごく格好いいなと思っています。おしゃれ木田原を本当におしゃれなお店にするか、全国チェーンのお店にするぐらい大きくしてもらえたらなと。菜生ちゃんの今後の奮闘を是非見守っていただきたいです。


(取材・文=石井達也)