スポーツカーレースの名門チーム、ヨースト・レーシングとジョイントして2018年IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップに参戦するマツダチーム・ヨーストは5月6日、ミドオハイオで開催されたシリーズ第4戦で77号車マツダRT24-P DPi(オリバー・ジャービス/トリスタン・ヌネス組)が総合3位でチェッカーを受け、今季初の表彰台を獲得した。
前戦のロングビーチで2018年シーズン最高位となる総合4位フィニッシュを果たしたマツダチーム・ヨーストは、シリーズ初開催となったミドオハイオでも5日(土)の予選から速さをみせ、77号車マツダが2台のアキュラ・チーム・ペンスキー勢に次ぐ総合3番手グリッドを獲得。僚友の55号車マツダRT24-P DPi(ジョナサン・ボマリート/スペンサー・ピゴット組)も同4番手に続いた。
翌日の決勝、スタート直後からアキュラ・ペンスキー勢の背後に迫ったマツダDPiは幾度にも渡って前を伺う姿勢を見せ、スタート後約40分後に迎えた1回目のピットストップ後には、2台のマツダRT24-P DPiがポールスタートの7号車アキュラARX-05 DPiを交わして総合2、3番手に浮上した。
レース折り返し過ぎに迎えた2回目のピット作業後、総合3番手でコースインした77号車マツダのヌネスは、最後の給油作業を挟む2スティントをトラフィックをかき分けながら走行。ワン・ツー・フィニッシュを決めたアキュラ勢に次ぐ総合3位でフィニッシュラインを跨ぎ、チームに提携後初の表彰台をもたらしている。
一方、レース中盤に総合3番手を走行していた55号車マツダは、ライバルに逆転を許した直後にGTマシンから追突されるアクシデントに見舞われ、これが原因でリタイアとなっている。
「ジョナサン(・ボマリート)と僕にとっては辛い結果となってしまった」と語るのは55号車マツダのピゴット。
「ジョナサンが素晴らしいスタートを切って、ポディウム圏内でバトンタッチしてくれたんだ。マシンも本当に文句ない仕上がりだった。しかし、GTカーにヒットされ、ほんの数周でポジションを失ってしまった。とても残念だよ」
「ハードワークをしてくれたチームに本当に申し訳なく思っている。僕が次に出場するる(第6戦)ワトキンスグレン6時間では、必ずや価値のある結果を残して彼らの努力に報いたい」
一方、今シーズン最上位となる総合3位表彰台を獲得した77号車マツダのジャービスは「信じられないレースだった! チームが用意してくれたマツダRT24-Pはまさにファンタスティックなコンディションで、僕は自分自身のレースを満喫することができた」とコメント。
「今日のアキュラ(・チーム・ペンスキー)と僕たちのクルマの4台によるバトルは本当に楽しかった。しかし、幾度となくバックマーカーに引っかかってしまったのは残念だった」
「とはいえ、今季ここまでのマシンの進歩は顕著であり、チームには本当に感謝している。(次戦の)デトロイトでは、なんとしても勝ちを手にしたいね!」
また、マツダ・モータースポーツのジョン・ドゥーナン代表も今回の結果について「我々のプログラムにとってまたひとつのステップとなったと言えるだろう」と語っている。
「結果にはさまざまなファクターが絡むもののだが、我々のマシンは優勝できるペースが築けていたと考えている」
「トラフィックの処理は最初からストラテジーに盛り込み済みで、そこに挑戦する以外に手はないんだ。レース毎に改善を見いだすことがプログラムにとって大切で、今回のポディウムは大きな進歩といえる。次のデトロイトでは、優勝を目指して、さらに進歩を続けていくよ」
IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップの次戦、第5戦は6月1~2日、デトロイトのベルアイルでインディカーの併催レースとして開催。マツダが参戦するプロトタイプクラスと、GTデイトナクラスのみが出走する同イベントのレース時間は1時間40分だ。