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TEAM IMPUL スーパーGT第2戦富士 レースレポート

2018年05月09日 16:21  AUTOSPORT web

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TEAM IMPUL スーパーGT第2戦富士 レースレポート
2018 AUTOBACS SUPER GT Round2
FUJI GT 500km RACE
2018.5.3 Thu~4 Fri

果敢なオーバーテイクで6位入賞

No.12 カルソニック IMPUL GT-R
佐々木 大樹/ヤン・マーデンボロー

 ゴールデンウィーク恒例のGT500kmレースが富士スピードウェイにて開催されました。例年通り、連休中日の開催ということで大観客がサーキットへ。TEAM IMPULのピットへもカルソニックカンセイ株式会社の森谷弘史代表取締役会長をはじめ多くのスポンサー関係者様にも応援にお越し頂きました。

 レース距離は500km、ドライバー交代を伴うピットストップが2回行われるセミ耐久、チームとしてもここ数年好結果を残せている富士で岡山での鬱憤を晴らすべくレースへと臨みました。

5/3(祝/木)公式予選
天候:曇 コース:ドライ
気温/路面温度: 22℃/35℃(GT500 予選開始時)
21℃/30℃(GT500予選終了時)
観客動員数:3万1300人

 前日の搬入日夜から富士スピードウェイがある静岡県駿東郡小山町は降雨となり、朝方には非常に激しい雨風となり天候が心配されました。しかし朝のフリー走行を迎える頃には、雨も上がり、晴れ用タイヤでの走行も可能かと思われましたが、なんと、非常に濃い霧が富士スピードウェイ一帯に発生。

 ピットロードから最終コーナーや1コーナー方向が全く見えないコンディションとなりフリー走行はディレイ。その後天候の回復を待ちましたがなかなか霧は晴れることがなく、対応が協議されフリー走行はキャンセル。スケジュールが変更され12時50分から30分間のフリー走行が行われました。

 この影響で予選方式も変更となり、通常のノックアウト方式ではなく計時方式が採用。GT300、GT500クラス毎の20分間のアタックとなりました。午後には天候が回復し、コースコンディションもドライ。

 まずは14時45分からGT300クラスの予選が行われ、その後10分間のインターバルを挟みGT500クラス予選は15時15分から行われました。20分間の予選中、ドライバーの交代は許されましたが、全車1名のドライバーで予選を戦い、カルソニック IMPUL GT-Rはヤン・マーデンボローでアタックに臨みました。

 予選開始とともにピットを飛び出し、まずは1度目のアタックへ。1コーナー寄りのピットボックスということで、前から3台目という位置でコースインしていきます。10番手のタイムを刻み一旦ピットインし、タイヤ交換を行って残り8分を切るところで再度コースイン。

 残り時間30秒というところで1分28秒623をマークし7番手へ。直後にタイム更新したマシンがあり8位へと順位を落としますが、続けてアタックを敢行します。1分28秒884のタイムを残すも更新することが出来ず。

 8番手グリッドが確定かと思われましたが、レクサスコーナーにて4輪脱輪が認められ、当該ラップタイム削除の裁定。1分28秒623のタイムは無効となり、セカンドベストだった1:28.884がベストタイムとなり順位は13位となってしまいました。しかし、決勝レースの距離は長いため2人のドライバーは悲観することなく、前を向いて追い上げを誓いました。

5/4(祝/金)決勝レース
天候:晴 コース:ドライ
気温/路面温度/湿度:22℃/37℃/30%(レース開始時)
決勝レース距離 4.563km×110laps=501.93km
観客動員数:5万5000人

 決勝日のこの日は霊峰富士山もきれいにくっきりと姿を現す素晴らしい快晴となりました。ただ、グリッドウォーク時にスポンサー旗の持ち込みが禁止されるなど強風が吹いていた富士スピードウェイ。

 今回のレースは、通常と異なり距離が500kmのため、ピットストップを2回行う3スティントとなります。カルソニック IMPUL GT-Rはヤン・マーデンボロー→佐々木大樹→ヤン・マーデンボローへと繋げる戦略。スタートドライバーはマーデンボローが務めます。

 14時40分、地元静岡県警の白バイ9台とパトカー4台先導によるパレードラップが開始。その後すぐ14時44分にフォーメーションラップに突入し、13番手グリッドからレースをスタートしました。

 今季よりスタート方式のレギュレーション変更があり、前戦の開幕戦岡山ではスタート違反によりペナルティを取られたマシンもあったため、スタートの瞬間には注目が集まりましたが大きな混乱なく1コーナーへと飛び込んでいきました。

 マーデンボローは、オープニングラップで12位のNo.8 ARTA NSX-GT(伊沢拓也選手)をかわすも、すぐに抜き返されてしまいます。続く3周目、セクター1区間にて1台後方の14位のNo.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大選手)とサイドバイサイドでやり合うも13位を守ります。

 GT300クラスが交錯し始めた8周目以降、ペースが鈍く順位をズルズルと落としていたNo.3 CARFTSPORTS MOTUL GT-R(千代勝正選手)をかわして先行することに成功。12位へと浮上します。

 続けて同じくペースが上がっていなかったNo.64 Epson Modulo NSX-GT(ベルトラン・バゲット選手)を、18周目にはタイヤがバーストしてピットインしたNo.19 WedsSport ADVAN LC500(国本雄資選手)の2台を相次いでかわして10位、ポイント獲得圏内へと滑り込んできます。

 根気強くひとつひとつ順位を上げていきます。ファーストスティントの大半は10位で走行していましたが、徐々に前方との差を縮めていき30周目、No.1 KeePer TOM’S LC500(平川亮選手)を捉えアウト側からサイドバイサイドで1コーナーへと飛び込んでいきます。

 立ち上がりで加速に勝りその先のコカ・コーラコーナーにてオーバーテイクに成功、9位へ浮上します。そのまま前方の6位争いをしていた集団に食らい付いていきました。

 36周目、1回目のピットイン。佐々木大樹へドライバー交代をし、タイヤ交換と給油を終えてコースへと戻ります。全車1回目のピットインを終えて、ファーストスティントでオーバーテイクをしていたNo.1 LC500(ニック・キャシディ選手)に先行されてしまい順位は10位。中盤戦へと突入していきます。

 交代した佐々木は、No.16 MOTUL MUGEN NSX-GT(中嶋大祐選手)をかわして9位を取り戻し、49周目にはNo.100 RAYBRIG NSX-GT(ジェンソン・バトン選手)を最終コーナーでオーバーテイク。直後50周目に突入してからのホームストレートで1コーナーにて再度前に出られてしまいますが、コカ・コーラコーナー~100Rでの攻防に競り勝って8位へ浮上します。

 順調に周回を重ねて、オープニングラップでやり合ったNo.8 NSX(野尻智紀選手)に接近していき、再度バトルへ。58周目のホームストレートでサイドバイサイド。この周のダンロップコーナーでインに飛び込みオーバーテイクに成功。7位へ順位を上げ、ピットでは監督の星野一義も手を叩いて喜びを表現します。

 6位のマシンとはギャップが少々あり、佐々木は7位の位置で我慢の走行となりました。

 76周目に2度目のピットイン。マーデンボローへのドライバー交代、タイヤ交換と給油を行い最終サードスティントへと突入していきます。全車2度目のピット作業を終えて7位。しかし、6位のNo.1 LC500(平川亮選手)とのギャップは少々短縮しました。この後ギャップは広がったり縮まったりとレース展開は小康状態。

 8位のマシンともギャップが広がっており、前とも後ろとも接近し単独走行で最終盤に入っていきます。残り10周を切ると、3秒強まで一気に6位のマシンとのギャップを縮めてきました。残り2周、No.1 LC500とのバトルを制し、遂に6位へ浮上。ファイナルラップまでやり合いましたが、6位でフィニッシュとなりました。

 決勝レースでは佐々木大樹、ヤン・マーデンボローともにオーバーテイクを披露し、後方から追い上げに成功、ポイントを獲得することが出来ました。次戦鈴鹿では更なる高みを狙い引き続きレースを戦って参ります。今回もたくさんのご声援ありがとうございました。

TEAM IMPUL NEXT Race Information
全日本スーパーフォーミュラ選手権 第2戦 5/12(土)~13(日)オートポリス
SUPER GT 第3戦 5/19(土)~20(日) 鈴鹿サーキット

ドライバーからのコメント
佐々木大樹 Daiki Sasaki
 シーズンオフのテストから磨いてきたレースペースの強さをしっかりと発揮できました。鈴鹿では予選から上位争いをしたいと思います。応援ありがとうございました。

ヤン・マーデンボロー Jann Mardenborough
 13位から6位まで順位を上げることができました。良いバトルができたと思います。多くのファンのみなさんとお会いできて、素晴らしい週末でした。

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