スウェーデンに本拠地を構えるコンストラクター、Mpart ABがミツビシ・ミラージュをベースとした電動ラリーカーの開発に取り組んでいることを明らかにした。
スウェーデン・エレブルーに拠点を持つMパートはトーマス・ウェンが立ち上げたグループで、2008~12年までの間、グループNのミツビシ・ランサーエボリューションを使ったワンメイクシリーズ『エボリューション・チャレンジ』をスウェーデン国内で展開してきた。
また、近年はミラージュベースのR5車両、『ミツビシ・ミラージュR5』も開発。イギリス・ラリー選手権やAPRCアジア・パシフィック・ラリー選手権などに参戦するチームに供給している。
そんなMパートは、2年以上前から、このミラージュR5をベースとするオールエレクトリックのラリー車両、ラリークロス車両の開発構想を描いてきたという。
ミラージュR5eと名付けられたEVラリーカーの詳細については明かされていないものの、マシンの前後に1基ずつ、計1基のモーターを搭載し、250kW/66Nmのパワーを生み出すとのこと。
「ラリー仕様のミラージュをデザインした時から、電気自動車バージョンについても念頭に置いていた」と語るのは、チームを指揮するウェン代表。
「自動車業界が進むべき道は明確で、ガソリン、PHEV、EVなど異なる動力源を持つマシンを作っていくことは道理にかなっている」
「(ミラージュR5eに)必要な技術のほとんどはすでに利用できる状態で、組み合わせることも比較的簡単だから、早ければ9月にはプロトタイプモデルを準備できるだろう」
「EVラリーカー専用のクラスやEVラリーカー選手権が立ち上がるのは、そう遠くない未来だと確信している。旧態依然としたラリーを信奉している者は気にかけないかもしれないが、このモータースポーツがビジネス面も含めて生き残っていくためには新たな技術を受け入れるしかないのだ」
Mパートは2018年後半にミラージュR5eに関する詳細を発表するとしている。