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KinKi Kids 堂本剛、SMAPとの間にある“兄弟に近い絆” 中居正広との共演エピソードを聞いて

2018年05月09日 08:41  リアルサウンド

リアルサウンド

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「SMAPのみなさんは、僕にとっては本当に“お兄ちゃん“っていう存在なんですよね」


 KinKi Kidsの堂本剛が、5月7日放送のラジオ『KinKi Kidsどんなもんヤ!』(文化放送)で、SMAPメンバーと兄弟に近い絆があることを語った。


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 4月7日に生放送された『CDTV祝25周年SP』(TBS系)で、KinKi KidsはMCを務めた中居正広と久しぶりに共演を果たした。突発性難聴を患って以来、ヘッドホンをつけてライブに挑んでいる剛。その姿を見た中居が「剛、耳大丈夫なの?」と声をかけ、剛も厳しい病状を正直に話すシーンが印象的だった。難しい現状を伝えながらも「中居くんよりは上手く歌いますよ」と笑いを誘った剛。そして中居も楽曲披露後に「うまく歌えましたね」と剛のイジりを受けて場を盛り上げていた。


 「耳大丈夫なのか?」「全然ダメですね」「全然なのか。そうか、大変だな」。実は、中居と剛の間では、本番前の楽屋にてこんな会話が繰り広げられていたという。「僕の本音とか気持ちを、そのとき色々察してくださったんでしょうね」。剛の言葉にならない思いを汲み取り、本音とエンターテインメントのバランスを取ってトークを広げて見せた中居。弟のように可愛がる後輩のために、アイドルの先輩として、言える範囲やタイミングを考慮できる兄貴分の中居だからできたMCだ。「全部はしゃべられへんかもしれへんけど、自分の言葉で少しでも本音に近い言葉しゃべれたらいいんじゃない、っていうような感覚で振ってくださったんだと思うんです」。そんな頼もしい兄に、弟として甘えたと語る剛。


 「入院したときも中居さんもそうですし、木村(拓哉)さんもメールくださいまして……」。弟のピンチを気にかけてくれた兄は中居だけではなかったようだ。「SMAPはアイドルっていう世界ですごい“光”でしたからね。僕にとっては、そういう人たちだし、一人ひとりもそういう人なんでね」。私たちの知らない舞台裏で、表には出ないアイドル同士の支え合いがあるのだろう。


 関係性があるからこそ、踏み込める距離感がある。剛は、これまでもパーソナリティを務めているラジオ『堂本剛とFashion&musicbook』(bayfm)では、本音に近い言葉を発信してきた。それは、このラジオが、ある意味でファンと繋がる閉じられた空間だったからだろう。「僕の耳どうなるのかなー、将来どれくらい音楽できるんかな? そんなん考えてる毎日です」。アーティスト堂本剛を愛するファンの前では本音で繋がれる、その信頼関係があるからこそ語られる言葉だ。


 だが、多くのアーティストが出演する音楽番組では、それがなかなか難しい。だからこそ、中居の存在があって初めて、剛の率直な思いがテレビで語られたのだろう。「まわりはみんな大人なんだから、ちゃんとあなたの耳を理解してもらって、耳を使いながらよくなっていくように協力体制を取ってもらうことが最善」と主治医にアドバイスをもらった剛は、SMAPのような兄たち、いわば双子の相方である堂本光一、そして音楽仲間やスタッフ、ファンといったファミリーの支えによって歌を取り戻している。


 ソロプロジェクトのENDLICHERIも再始動させ、5月2日にはニューアルバム『HYBRID FUNK』もリリースした。5月15日からはライブも始まる。今できる範囲で、気持ちいい方へ。堂本剛のFUNKには、孤独に戦う男のしなやかさと、それを支える周りの愛を感じさせる温かさが詰まっている。(佐藤結衣)