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杉咲花&平野紫耀を軸に四角関係が展開 『花のち晴れ』充足感のヒミツは“シンクロ”にアリ!?

2018年05月09日 08:01  リアルサウンド

リアルサウンド

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 音(杉咲花)と晴(平野紫耀)、そして紺野(木南晴夏)とミータン(浜野謙太)の4人でグループデート中、もんじゃ焼き屋に愛莉(今田美桜)が乗り込んできて波乱の展開を予感させた第3話のエンディング。ところが突然深々と謝罪をし、友達になろうと言い出す愛莉。困惑する音と、何か裏があるのではないかと気が気でない晴。


 5月8日に放送されたTBS系列火曜ドラマ『花のち晴れ~花男 Next Season~』の第4話は、本作のメインカップルである音と晴それぞれのライバルの存在(音に一途に想いを寄せる天馬と、晴に一途に想いを寄せる愛莉の2人だ)にフォーカスを当てることで、彼らが織りなす“四角関係”を盛り立てる。それと同時に、本作における重要な要素を浮き彫りにさせるエピソードとなった。


 友達として小学校時代の“黒歴史”である、晴に想いを寄せるきっかけとなった遠足での出来事を音に話す愛莉。そして音をだまし討ちにしようと誘い出したレストランで、晴に語りかける“秘密基地”の思い出。一方で、愛莉の策略によって音とともにレストランの冷蔵庫に閉じ込められた天馬(中川大志)が、寒さに震えながら音を抱きしめて語る、子供の頃の軽井沢の別荘で同じように暖め合ったこと。


 2組の幼なじみがそれぞれ大事にしていた共通の記憶を、第三者の前で語るという共通点をはじめ、今回のエピソードの鍵となる絵本(この『むらさきの花のひめ』という絵本は、TBSの古谷有美アナウンサーがイラストを手がけたオリジナルの絵本だそうだ)を音も愛莉も読んでいたという偶然。これらドラマとしてはあまりにもできすぎた展開にも思えてしまう“シンクロ”の数々が、本作にとって重要な役割を果たしていくのだ。


 さらに駄目押しするように、いなくなった愛莉を音が探し出す場面。音が愛莉をおぶりながら発する言葉が、前述の遠足での出来事で晴が発した言葉と重なり合う。第1話で音が晴に放つ「しょーもない人!」という言葉が、晴が尊敬する道明寺から小学校時代に言われた言葉とシンクロし、晴の心を動かしたのと同様に、今度はこのシンクロが愛莉の心を動かすことになるわけだ。いくつものシンクロが波及しあうことで、金持ちと庶民であったり英徳と桃乃園、さらには“C5”と“F4”などを繋いでいき、本作の充足感を高めていく役割を果たす。


 さて、こうして音と晴を軸にした“四角関係”を形成していた、ふたつの三角関係の内のひとつが解かれることに。ところが終盤に“めぐりん”こと西留めぐみ(飯豊まりえ)がついに音と“C5”の前に登場する。第1話ではコンビニの前で撮影を行っていたり、第3話ではバッティングセンターの景品モデルを務めていたりと別の世界線を辿ってきた彼女が、愛莉に代わり晴をめぐる新たな恋敵として、四角関係の一角を担うということだろう。(久保田和馬)