アンドレア・イアンノーネ(チーム・スズキ・エクスター)がMotoGP第4戦スペインGPで3位表彰台を獲得した。スズキとして第2戦アルゼンチンGPから続く3戦連続表彰台獲得は、10年ぶり。イアンノーネ自身もランキング4位に浮上した。
7番グリッドからスタートしたイアンノーネはレース終盤まで6番手を走行。しかし、2番手争いを演じていた3人の転倒劇によって、一転、イアンノーネは表彰台圏内につけることになった。イアンノーネは最終盤にダニロ・ペトルッチ(アルマ・プラマック・レーシング)との争いを制し、3位でチェッカー。自身として2戦連続の表彰台を獲得した。
「表彰台を獲得できて本当にうれしいよ。僕にとって2度目の、スズキにとっては3度目の表彰台だ。僕たちはしっかり仕事をしたし、それがうまくつながっている。これを先につなげることが重要だね」
喜びを表す一方、イアンノーネは後悔も口にしている。タイヤ選択については、ベストチョイスではなかったという。
「グリッドに着くまではミディアムだったんだけど、最終的にハードでいくことにしたんだ。これは最善の選択ではなかったね。僕たちは今週末、全体的にミディアムで速かったから、ミディアムを履いていたらもっと戦えたかもしれない。けれど、これも勉強さ」
「確かに今日の表彰台獲得には、ほんの少しの“ラッキー”があった。だけど、今日の路面コンディションは熱くて滑りやすく、ミスを犯しやすい状況だったから僕はうまく走るために頭を使ったんだ」
厳しいレースだったことをうかがわせながらも、最後には表彰台の一角をもぎとったイアンノーネ。第2戦アルゼンチンGPでチームメイトのアレックス・リンスが獲得した表彰台と合わせて、スズキに10年ぶりの3戦連続表彰台をプレゼントした。
一方のリンスはスペインGP、転倒リタイアに終わった。6番グリッドからスタートしたリンスは5番手走行中の6周目、11コーナーで激しいスリップダウンを喫したのだ。
「何が起こったのか、よくわからない。僕自身の感覚もバイクの感触もよかった。けれど、初めからフロントにほんの少し悩まされていたんだ。フリー走行4のときとは感覚が違っていた。データを見ても同じラインだったし、ブレーキ、コーナーリングスピードも同じだったのに、フロントを失ってしまったんだ」
へレスでは明暗分かれる形となったスズキのふたり。とはいえ、2017年シーズンは一度も表彰台を獲得していない。2018年シーズン、チーム・スズキ・エクスターが、じわじわとその存在感を増してきている。