エンジャパンは4月末、「理想の経営者」についての調査結果を発表した。調査は、同社が運営する35歳以上のミドル世代向け転職サイト「ミドルの転職」ユーザーを対象に、今年3月にアンケートを実施。1292人から回答を得た。
1位は「松下幸之助」(パナソニック創業者)、2位は「孫正義」(ソフトバンクグループ創業者)、3位は「本田宗一郎」(本田技研工業創業者)だった。
経営者には「会社を導くビジョン」と実行力を求めている
松下幸之助といえば「経営の神様」と呼ばれ、1965年に日本で初めて完全週休2日制を取り入れたことで有名だ。同氏を選んだ理由を見ても、
「社員を家族として大事にするところ。徹底的に現場主義な点」(48歳)
「自分の信念に置いてビジョンを明確しているところ」(41歳)
など、考え方や実行力を評価する声が挙がっている。
4位には「稲盛和夫」(京セラ創業者)、5位は「柳井正」(ファーストリテイリング創業者)がランクインした。
「経営者に求めること」を聞くと、「会社を導く理念・ビジョン」(59%)という回答が最多で、次いで「実行力」(31%)が挙がっていた。企業の存在意義を明確に持ち、具現化に向けて強いリーダーシップを発揮するトップを求めているようだ。ほかには、「本質を見抜く力」(26%)、「戦略性」(25%)、「組織マネジメント力」(22%)などもあった。
「残念な経営者の特徴」としては、「会社を導く理念・ビジョンがない」(45%)が最多。「言っていることとやっていることが矛盾している」(35%)「倫理観がない」(27%)、「実行力がない」(26%)が続いた。
しかし、理想はあくまで理想。現実には、「現在(直近)の職場の経営者に満足している」人は、わずか19%というありさまだった。