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乃木坂46 白石麻衣、どこまで殻をやぶる? 『やれたかも委員会』で溢れ出す色気

2018年05月08日 11:21  リアルサウンド

リアルサウンド

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 第1週の放送を終えたドラマ『やれたかも委員会』(MBS・TBS)での白石麻衣の配役が話題となっている。『やれたかも委員会』は、吉田貴司による同名漫画を実写化したもの。今年1月にはロバートの秋山竜次を主演に迎え、全8話のAbemaTVオリジナルドラマとして初の実写化がされたが、4月から新たなキャストで地上波放送されている。


 物語は、やれたかも委員会メンバーの能島譲(佐藤二朗)、月綾子(白石麻衣)、オアシス(山田孝之)の3人に、相談者が異性との“やれたかもしれない”過去のエピソードを話し、委員会側が「やれた」「やれたとは言えない」の札で判定をする、至ってシンプルな1話完結ものだ。


 相談者が体験した過去の再現エピソードと、それを話す現在との2軸で進行していく。基本的に相談者は、“かも”というあり得ただろう気持ちを抱いて相談に訪れるのだが、判定が甘く「やれた」の札を上げがちな男性陣に比べ、ほとんどの場合「やれたとは言えない」の札を上げ、相談者の“やれたかも”という妄想に冷静な視点で諦めをつけさせるのが月綾子。言わばシュールなオチやドラマの肝を任されているのが白石だ。


 原作は、20数ページでほぼ1話が完結していく。そのため、ドラマ版では回想パートに加え、委員会メンバーと相談者の議論とシチュエーションの再現も丁寧に描写される。倉橋由美子(小倉優香)の横たわる体を、相談者・増田伸照(間宮祥太朗)が“地平線に浮かぶ遠い山なみ”と表現する場面が第1週を象徴するシーンだ。


 原作においては、月が「彼女からのアプローチってあるようでないんです」と具体例を挙げフィニッシュとなるが、ドラマ版では長机の上で月が“山なみ”を再現し、うつ伏せの体勢から相談者の妄想を打ち砕く。その“山なみ”を相談者が実際に跨ぎ、過去を越えていくという拍手を贈りたくなるラストである。月が再現する“山なみ”は、身体のラインがくっきりと表れるタイトスカートにメガネというスタイル、そして白石が醸し出す妖艶さも相まって、まごうことなき色気が溢れる場面である。原作でもおなじみのトレードマークのメガネをクイッと上げる仕草や、ファンの間でも話題となった「童貞だったんですか?」というストレートなセリフも、“山なみ”までの助走として働いていたと言える。


 月は、冷静で鋭い着眼点を持ったクールな女性だが、それは一般的な“乃木坂46 白石麻衣”のイメージからそう遠くはないだろう。乃木坂46初の専属モデルとして、2013年から5年間、雑誌『Ray』で専属モデルとして数々の表紙を飾り、昨年発売した2ndソロ写真集『パスポート』(講談社)は今世紀最大の売り上げとして、何度もニュース番組で特集として取り上げられた。


 容姿端麗な白石が演じる役は、月がそうであるように、クールな役柄が多かった。乃木坂46メンバーがメインキャストを務めた映画『あさひなぐ』では強く美しい薙刀部のエース・宮路真春役を、ドラマ『キャバすか学園』(日本テレビ系)では学園に転校してくるや否や生徒をなぎ倒す白石麻衣・本人役、乃木坂46主演ドラマ『初森ベマーズ』(テレビ東京系)ではお嬢様のキレイ役を演じている。本郷奏多とのキスシーンが反響を呼んだ映画『闇金ウシジマくん Part3』でも、夢を追う新人タレント・麻生りなという前向きな性格の役柄ながら、置かれている立ち位置は白石のビジュアルを存分に活かしたものであることは、ほかの作品と一致している。


 今回の『やれたかも委員会』は、AbemaTVの際と同じ全8話で構成され、公式サイトにてストーリーとキャストが発表されている。PR映像では、「映画編」での「ラブホテルなんだって」という相談者のエピソードを再現する月のセリフ、「お米編」の“おんぶ”をオアシスと月で再現するシーンが先行公開されており、原作にはない展開でどのような新しい『やれたかも委員会』を作り出していくのか、そしてアイドルである白石がどこまで殻を破れるのかも見どころとなっていくだろう。


 白石は5月12日に放送される『世にも奇妙な物語’18春の特別編』(フジテレビ系)の一編「フォロワー」で初の主演を務める。ホラー系では短い時間ではあるが『ほんとにあった怖い話 夏の特別編2016』(フジテレビ系)に出演していた白石。今回は、SNSを常に気にする365日キラキラし続ける女子を演じる。バラエティ番組では、何度も心霊ドッキリで大きなリアクションとともに泣き顔を晒してきた彼女が、演技という枠の中で、絶叫や恐怖におののく表情をどう見せるのか、期待がかかる。(渡辺彰浩)