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【あなたは何しに?】レース前の下準備、四角い機械の傍に佇むレッドブルのスタッフ

2018年05月08日 08:11  AUTOSPORT web

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レッドブルの路面調査員。ガレージ前のピットエリアも計測
F1シーズンを転戦していると、いろいろな人との出会いがある。そんな人たちに、「あなたは何をしに?」と尋ねる連載企画。今回は同じ場所にじっと立っていたレッドブルのスタッフに何をしているのか尋ねてみた。
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 アゼルバイジャンGPの木曜日にホームストレートでコースの写真を撮っていたら、レッドブルのチームウェアを着た男性が、何もせずにずっと同じ場所に立っていた。よく見ると、足元に四角い機械が置かれてあった。


 髭をたくわえ、サングラスにタトゥーという出で立ちは、ただならぬ気配。恐る恐る近づいて、「ちょっと話をしてもいいですか?」と尋ねると、「ああ、いいよ。暇だからね」と、ニッコリ笑顔で答えてくれ、安心した。

「何をしているのかって? チームに頼まれて、路面のデータを計測しているんだよ。1カ所につき、10分以上計測するんだけど、計測はすべて機械が行うから、こっちは移動するときに持ち運ぶだけで、結構暇なんだ」(レッドブルの路面調査員)

 現在のF1はシミュレーション技術が発達しているため、マシンのセッティングはグランプリが始まる前にファクトリーで概ね準備できる。しかし、路面の細かいデコボコと持ち込まれるタイヤのゴムのグリップ力がどうなるのかまでは正確に把握することができない。そのため、路面のデータはサーキットに来てから計測し、そのデータをもとに再びシミュレーションを行う。

 こういった準備はレッドブルだけが行なっているわけではない。昨年の日本GPではフォース・インディアの松崎淳エンジニアも行なっており、そのことは以前このコーナーで紹介した。ただし、そのときはピットの出口にあるピットスタート練習用のグリッドと、本スタートのグリッド上の路面を計測していたのに対して、レッドブルはガレージ前のピットエリアも計測していた。

 さらにその路面調査員は、こんなことも教えてくれた。
「これが終わったら、1コーナーと2コーナーの路面も計測しに行くよ」
            
 しかし、レースではその1コーナーと2コーナーで激しいバトルを演じ、最終的にクラッシュしてしまったダニエル・リカルドとマックス・フェルスタッペン。もしかしたら、路面のグリップ力を知りすぎていたのかもしれない。