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嵐、Hey! Say! JUMP、『滝沢歌舞伎』……ジャニーズ海外公演成功の秘訣を考察

2018年05月08日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

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 かつてSMAPが海外でも人気を博し、日本を代表するアイドルとして人気を獲得していた。それに続くようにKinKi Kids、V6、嵐、NEWSなど多くのグループが海外進出を果たしている。そんな中、2018年9月22日、23日に台湾・台北アリーナで初の海外公演を行なうことが発表され、“海外進出グループ”に仲間入りを果たすのが関ジャニ∞である。グループにとって大きな門出となることは間違いない。そこで本稿では、これまで海外公演を成功させてきたジャニーズグループの魅力を考えてみたい。


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 まず、世界中で人気を集めているグループであり、海外公演の先駆け的な存在と言えば嵐が挙げられる。2006年の『ARASHI FIRST CONCERT 2006 in Taipei~久等了!嵐來了!~』で初の単独海外公演を行ない、それ以降もアジアツアーやハワイ公演などを開催。SNSやWebなどで海外の嵐ファンの声を見てみると、「仲が良いから好き」という理由が目立つ印象だ。たしかに、嵐の魅力の一つは“わちゃわちゃ感”で、彼らのやり取りを見ていると思わず笑顔になってしまう。メンバーの誰かをイジって笑いを取るわけではなく、お互いを大切な仲間と認識しての“わちゃわちゃ感”がある。「仲間を大切にする」という嵐の温かかな人間関係が、ファンの心を掴んでいるのだろう。


 また、2012年にはHey! Say! JUMPも『Hey! Say! JUMP ASIA FIRST TOUR 2012』で海外公演デビュー。それ以降、『Hey! Say! JUMP LIVE TOUR 2016 DEAR.』横浜アリーナ公演では外国人ファンも見られる(参考:『Hey! Say! 7 UltraJUMP』2016年11月3日放送回)など、じわじわと海外でのHey! Say! JUMP人気が高まってきている。Hey! Say! JUMPも嵐のような仲睦まじい雰囲気を持っているが、それ以外にも山田涼介をはじめとする各メンバーが映画やドラマに積極的に出演していることも人気の理由の一つと考えられる。例えば、山田は『金田一少年の事件簿』や『暗殺教室』、『鋼の錬金術師』など、海外でも人気の高い漫画原作の実写映画への出演が豊富。この他にも各メンバーが様々なヒット作品に出演していることで海外でも多くの人の目に触れ、海外での人気を獲得しているのではないだろうか。


 日本文化といえば、歌舞伎の要素を多く含むタッキー&翼・滝沢秀明主演のミュージカル『滝沢歌舞伎』も2015年にシンガポール公演が行なわれた。『滝沢歌舞伎 10th Anniversary』シンガポール公演で披露されたのは、歌、ダンスなどの言葉が分からなくとも目で見て楽しいパフォーマンスが中心。しかし、英語での口上を取り入れたり、日本の四季をテーマに美しい和の演出がふんだんに盛り込まれるなど海外公演ならではの取り組みも目立った。日本文化にジャニーズらしい華やかな演出がプラスされたことで、海外でも受け入れられたのだろう。


 関ジャニ∞のメンバー同士の関係性は言わずもがなほっこりするものであるし、ライブの演出も毎回釘付けになってしまう華やかさがある。また、錦戸亮、大倉忠義のヒット作品出演の多さ、丸山隆平のアニメ実写化作品出演などもあり、海外公演を成功させてきたグループとの共通点も多い。2018年1月には、NHKワールドTVでも放送された番組『NHK WORLD presents SONGS OF TOKYO』(NHK総合)へも出演を果たした関ジャニ∞。海外公演への準備はすでに万端と言えるだろう。(高橋梓)