ルノー・スポールF1のマネージングディレクター、シリル・アビテブールは、今週末のF1スペインGPで燃料のアップグレードが行われることを明かした。これがエンジンパフォーマンス向上につながることをルノーは期待している。
ランキング4位獲得を当面の目標としているルノーは、現在マクラーレンを僅差で追う5位に位置している。しかしルノー首脳陣は、全体的なパフォーマンスに関しては自身が上であると考えており、早い段階でマクラーレンを超えることを目指している。
「我々の進歩はあらゆる面のデータにおいて示されている。たとえばポールとのギャップは昨年の半分に縮まった」とアビテブール。
「ヨーロッパラウンドがスタートするにあたり、そういったパフォーマンスをうまくひとつにまとめる必要がある」
ヨーロッパラウンド初戦のスペインには、BPの新燃料を導入、空力面のアップデートとともに、パッケージのパフォーマンス向上が期待されるとアビテブールは言う。
「エンジンサイドは新しい燃料により一歩前進する。またコース特性に合わせて空力面の変更も行う。こういったことがスペインで戦う上で助けになるだろう」
「ただ、大部分のライバルチームもアップグレードパッケージを持ち込むはずだ。さらにどのチームもバルセロナのことは熟知している」
「我々はコンストラクターズ選手権4位を目指しており、そのためにポイントを取りにいく必要がある。ランキング4位には手の届く位置まで近づいているが、戦いはここからさらに厳しくなるだろう」
BP/カストロールのアップグレードにより、ルノーエンジンのパフォーマンスが向上することが予想される。ルノーカスタマーのマクラーレンもBP/カストロールと契約しているため、ルノーワークスチームと同様にアップグレード版燃料を使用することになる見込みであるとSky Sportsは伝えている。ルノーカスタマーのなかでレッドブルのみがBPではなくエクソンモービルと契約している。
ルノーのチーフテクニカルオフィサーのボブ・ベルによると、空力面のアップデートは比較的小規模なものになるという。
「通常バルセロナにはすべてのチームがアップグレードを持ち込む。大規模なエアロアップグレードが導入されることが多い」とベルは語った。
「今年は最初の大規模な空力アップグレードパッケージをバクーで導入したため、我々の場合、バルセロナには、さほど多くの新エレメントを導入する予定はない」
「しかし今後数戦は、毎戦アップグレードを持ち込むつもりだ。小さなものもあれば比較的大きなものもある」
「マシンパフォーマンスは、冬季テストの結果から予想していたレベルに近い。基礎が非常にしっかりしており、シーズン中にマシン開発を行っていく上で非常に良い状態だ」