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DTM第2戦:史上稀にみる壮絶なトップ争い。粘るパフェットを抑えグロックが勝利

2018年05月07日 12:31  AUTOSPORT web

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パフェットとのサイド・バイ・サイドバトルを制したグロックが通算5勝目の勝利
ホッケンハイムで開催されたDTMドイツツーリングカー選手権。6日に行われた第2戦決勝レースは、ティモ・グロック(BMW M4 DTM)がポール・トゥ・ウインで勝利した。

 前日表彰台を獲得したグロックは予選から速さを見せ、1分32秒379でポールを獲得する。2番手には2017年の王者レネ・ラスト(アウディRS5 DTM)、3番手にはルーキーのジョエル・エリクソン(BMW M4 DTM)が入る。


 迎えた決勝レース。グロックはホールショットを決めトップをキープ。前日追い上げを見せた4番手のエドアルド・モルタラ(メルセデスAMG C63 DTM)は痛恨のスタートミスで大きく出遅れる。

 5番手のルーカス・アウアー(メルセデスAMG C63 DTM)は抜群のスタートでエリクソンを交わし3番手に浮上。しかし、ジャンプスタートの裁定が下される。

 オープニングラップでポール・ディ・レスタ(メルセデスAMG C63 DTM)エリクソンを交わし4番手に。5秒のピットストップペナルティが科せられたアウアーは、4周目にラストを交わし2番手に浮上する。

 前日勝利したパフェットは、8周目にディ・レスタを交わすと、10周目のヘアピン前でラストも攻略し3番手に。5番手に落ちたディ・レスタは10周目終わりで早めのピットストップへ向かう。

 トップのグロックも14周目終わりでピットイン。アウアーを交わしたパフェットも翌周にピットへ向かう。タイヤ交換のタイムは両者同じ7.5秒だったが、グロックが鼻先でパフェットの前へ。さらにディ・レスタもパフェットを抜いていく。


 パフェットは、19周目にヘアピンでパフェットに逆襲。ポジションを奪い返す。

 トップのアウアーは、19周目終わりでピットイン。ペナルティを消化し、タイヤを交換してコースへ戻るも大きくポジションを落としてしまう。

 引退レースのマティアス・エクストローム(アウディRS5 DTM)が最後にピットへ向かい、残り約20分でトップはグロック、2番手にパフェット、3番手にディ・レスタが続く。

 22周目、パフェットはグロックをオーバーテイクしトップに浮上。2番手に下がったグロックも翌周にパフェットにアタック。インを譲らずトップをキープしたパフェット。24周目にもDRSを使ったグロックに、今度はインを奪われたがポジションを死守する。

 翌周、3度目のアタックは防ぎきれずグロックがポジションを奪い返しトップに浮上する。しかし、粘るパフェットはグロックを再びオーバーテイク。サイド・バイ・サイドで激しいトップ争いを繰り広げるふたりに観客も大興奮に。


 残り約10分。3位争いも激化し、エリクソンがディ・レスタを交わし3番手に。29周目、グロックは再びパフェットを攻略。しかし、パフェットも諦めずにグロックにアタックを仕掛け続ける。このトップ争いにエリクソン、さらにポジションをアップしてきたマイク・ロッケンフェラー(アウディRS5 DTM)も加わる。

 32周目、DRSの使用回数がなくなったパフェットをエリクソンが強襲。一時は前に出るも、粘るパフェットはポジションを奪い返し、さらにロッケンフェラーがエリクソンにアタックし3番手に。

 グロックがトップのまま35周目に55分が経過し残りは1周に。この周のヘアピンでロッケンフェラーがパフェットに仕掛けるもポジションを奪うことができず、ファイナルラップへ。

 トップを守りチェッカーを受けたのはグロック。通算5勝目を挙げた。

 ファイナルラップで最後のDRSを使ったロッケンフェラーは、ヘアピンで前に出るとサイド・バイ・サイドで粘るパフェットを抑え2位フィニッシュ。3位はレースを大いに盛り上げたパフェットが入った。

 このレースでDTMを引退するエクストロームは16位でフィニッシュ。レース後はドーナツターンで観客の声援に応えた。



「人生の中で最もクールなレースだった。これがレースだよね。クルマのポテンシャルをすべて引き出さなければならなかったし、リラックスできる時間はなかった。DTMにとって象徴となるレースだ。多くのレースをしてきたけど、これまでで最高のレースだ」とグロック。

 トップ争いを繰り広げた3位のパフェットは、「本当に素晴らしいレースだったね。決して諦めることはなかったし、最終的に3位だったけど、それでも価値はあるよ」とコメントしている。