働きやすい会社には、長く勤めたいと思うもの。一方、次々と人が辞めてしまう会社は、何か問題があるのでは……と疑ってしまう。待遇の悪さ、仕事量、人間関係、さまざまな要因が考えられるが、できればそうした「残念な会社」は転職前に見抜いておきたいところだ。
そこで今回は、企業口コミサイト「キャリコネ」に寄せられた声から、退職者の多い職場の悲惨な実態を見ていこう。（参照元 キャリコネ「退職者」）
「ハードワークが常態化」「陰湿ないじめ」
「建設業界に共通することとして、昼夜連勤のハードワークにより退職者が後を絶たない」（法人営業 30代前半男性 正社員 550万円）
「店舗は理不尽なクレームや営業時間の長期化で退職者が相次ぎ、完全に疲弊していました」（貿易事務・国際事務 30代後半女性 正社員 400万円）
「毎月社員が退職していく状態。退職理由も体調を崩したり、精神的ストレスを理由としたものが多く、会社の対応や対策に疑問や不安を感じる」（電子・電気回路設計 30代後半男性 正社員 450万円） 「とにかく職員は暗い。陰湿な環境。メンタルでの休職者や退職者が多いのも納得」（その他 20代後半男性 正社員 600万円）
口コミでは、肉体的・精神的に追い込まれて退職するケースが目立った。長時間労働で休みがとれずに体を壊してしまったり、パワハラやいじめで精神を病んでしまうなど、仕事を続けるのが難しい状態に追い込まれて退職を決断する人が多いようだ。
仕事への責任感が強い人ほど、会社の期待に応えようと心身ともに疲弊してしまうケースが多いが、体を壊したら元も子もない。自分の命を守り、人間的な生活を取り戻すためには、潔く退職することも大事な判断だ。
残された社員に業務のしわ寄せ「退職者が多い会社の悪循環」
「忙しい割に低賃金なのでモチベーションは低く、退職者続出のため悪循環になっている」（フロアスタッフ 40代後半男性 正社員 250万円）
「ワンマン社長が率いる超ブラック企業でした。離職率もとても高くどんどん辞めていくので、退職者の仕事が降ってきて、残っている社員の負担がさらに増すという悪循環がずっと続き、悲惨でした」（ルートセールス 30代後半男性 正社員 300万円）
退職者が続出することで残された社員の仕事量が増えるという声も多く寄せられた。次から次へと人が入れ替わる現場では、新入社員に丁寧な教育をすることができず、さらに人が辞めていくという悪循環が生じてしまう。
残された現場で仕事がまわるように計画を見直し、新人にきちんと指導できる環境を整えなければ、この悪循環を止めることはできないだろう。
そもそも企業は、離職者が出ないように努めるべきだ。給与面や待遇の見直し、正当な評価、福利厚生の充実、社員同士の風通しの良い人間関係など、「働きやすい職場作り」を目指すべきだろう。そして働く側も口コミなどで離職率などを確認し、仕事が続けやすい環境かどうか事前に調べ、自分の身を守ることが必要だ。（参照元 キャリコネ「退職者」）
