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『モンテ・クリスト伯 』山本美月が語る23歳から38歳への変化「ディーンさんとの関係に注目を」

2018年05月03日 06:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 『巌窟王』としても知られるアレクサンドル・デュマの不朽の名作『モンテ・クリスト伯』を原作とした連続ドラマ『モンテ・クリスト伯 ―華麗なる復讐―』(フジテレビ系)が現在放送中だ。無実の罪で15年間囚われの身となった主人公・柴門暖(ディーン・フジオカ)が、モンテ・クリスト・真海として生まれ変わり、自身を陥れた男たちに復讐を遂げる物語。第1話の凄絶な拷問シーン、第2話での主人公・柴門暖の変貌ぶりなど、スリリングな展開が視聴者の間で話題となっている。


 リアルサウンド映画部では、柴門暖のかつての婚約者であり、暖の復讐のターゲットとなる南条幸男(大倉忠義)の妻・すみれを演じている山本美月にインタビューを行った。信頼を寄せる西谷弘監督の演出の裏側から、本作の魅力まで話を聞いた。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】


■「どうやっても西谷監督を超えられない」


ーー第1話は暖とすみれの結婚式のプロフィールビデオの撮影という、幸せの絶頂から始まります。暖とすみれが互いを愛し合っている姿はとても素敵でした。


山本美月(以下、山本):本作は、暖の“復讐劇”ですが、「すみれの恋愛物語でもある」と西谷監督から言葉をいただきました。第1話に関しては、特にすみれの純真さを出すことができればと心がけていました。


ーー昨年10月期のドラマ『刑事ゆがみ』(フジテレビ系)に続いての西谷監督とのタッグとなりますが、すみれの人物造形について、何かアドバイスを受けましたか?


山本:西谷監督は登場人物の心の機微の切り取り方が本当に巧みです。23歳のすみれに関しては、生まれたときから小さな漁師町で過ごしてきた“やんちゃ”な部分を表現してほしいと。すみれの自転車の乗り方から、ポケットに手を入れる仕草など、本当に細かく演出していただきました。しかも、そのどれもが的確で分かりやすいんです。私が気付かない部分でも気付いてくださるので、どうやっても監督を超えられないと感じています。


ーー第1話では、すみれの「どこにいてもあなたを取り戻す」という強いセリフが非常に印象的でした。


山本:そうは言っていたんですけどね……。暖の無実を信じてはいても、待つことができなかった。近くで一番優しくしてくれていた幸男に惹かれてしまったのも“リアル”だなと感じます。暖との幸せなシーンはすみれの気持ちのとおり、撮影も楽しかったのですが、暖が連行されてからのシーンは演じていても本当につらかったです。暖が捕まってから15年が経ち、38歳となったすみれとして、これからどんな風に暖と向き合うことになるのか、ドキドキしています。


■23歳から38歳のすみれとして


ーー実際に山本さんもあんな経験をしてしまったら?


山本:立ち直れないですね。すみれと同じように、側に優しくしてくれる人がいたらその人に付いて行ってしまうような気がします。


ーー山本さんご自身としては、暖と幸男、どちらの男性に惹かれる部分がありますか?


山本:モンテ・クリスト・真海となる前の、柴門暖の純真さに惹かれるところはあります。でも、幸男のように叶わない片想いをし続けていた人も魅力的だなと思います。


ーー暖を演じるディーンさんと現場では?


山本:第1話の撮影時はほとんど一緒のシーンだったのですが、劇中の15年間と同様に、ディーンさんとしばらく会わなくなったんです。だから、初回放送の番組宣伝でご一緒して久しぶりにお話できた感じでした。これから38歳のすみれとして、モンテ・クリスト・真海のディーンさんと共演していくことになるので、今後の撮影が非常に楽しみです。すみれと真海がどんな関係になっていくのか注目していただきたいですね。


ーー第2話の終盤には暖がモンテ・クリスト・真海として登場し、いよいよ第3話から復讐劇が始まります。


山本:第3話以降は台本を読んでいても、かなりゾワッとするような怖い展開になってきています。でも、登場人物たちが織りなすドロドロ模様に引き込まれて暗くならずに、アトラクションのような気持ちで楽しんでいただけたらと思います。


(取材・文・写真=石井達也)