モンスターエナジーNASCARカップは4月29日、第10戦タラデガが行われ、ジョーイ・ロガーノ(フォード・フュージョン)が優勝を飾り、カイル・ブッシュ(トヨタ・カムリ)の連勝を止めてみせた。
第10戦の舞台となったタラデガ・スーパースピードウェイは1周2.66マイルとシリーズ最長距離を誇るオーバルコース。このタラデガ戦ではエンジンへの吸気量を制限するべくリストリクター・プレート装着が義務付けられる。
決勝レースは55周目までのステージ1、110周目までのステージ2、188周目までのステージ3で構成。ステージ1はイエローコーションが出ないまま推移し、ブラッド・ケゼロウスキー(フォード・フュージョン)がトップチェッカーを受けた。
続くステージ2は中盤の71周目、集団のなかで“ドラフティング”走行をしていたエリック・ジョーンズ(トヨタ・カムリ)がジェイミー・マクマレー(シボレー・カマロZL1)と接触。これに端を発する形で多重クラッシュ“ビッグ・ワン”が発生した。
このクラッシュにより、ジョーンズはリタイアを余儀なくされたほか、2017年チャンピオンのマーティン・トゥルーエクスJr.(トヨタ・カムリ)もマシンにダメージを負い、修復に時間を要してしまった。
荒れた展開となったステージ2はポール・メナード(フォード・フュージョン)がトップチェッカーを受けたほか、トップ6をフォード勢が占めている。
最終ステージ3はチェッカーまで20周を切ったところでメナードなど14台を巻き込む今大会2度目のビッグワンが発生。これにここまで3連勝と波に乗っていたブッシュも巻き込まれてしまった。
クラッシュの処理が終わり、レースは残り17周で再開。このリスタートでトップにつけていたロガーノは、そのまま後続を抑えきってフィニッシュし、自身通算19回目、2017年4月30日のNASCARリッチモンド以来、約1年ぶりのカップ戦勝利を飾った。
「このチームとともにビクトリーレーンに戻ってこれたことをうれしく思う。ほぼ1年ぶりだからね!」とロガーノ。
「この場所に戻ってくれて本当にうれしい。最高の気分だよ。ただ、戻ってくるのは時間の問題だと思っていたんだ。安定したパフォーマンスを発揮していたし、ポイントも積み重ねていたからね。勝利を掴む間近まで来ていることは分かっていた」
「(勝利を収めたことで)プレーオフ進出について深く考える必要もなくなったよ」
2位はカート・ブッシュ(フォード・フュージョン)が獲得し、3位はチェイス・エリオット(シボレー・カマロZL1)が獲得した。トヨタ勢最高位はダニエル・スアレツ(トヨタ・カムリ)の10位だった。
モンスターエナジーNASCARカップ第11戦は5月6日、デラウェア州ドーバーのドーバー・インターナショナル・スピードウェイで行われる。