2018年シーズンのJRC全日本ラリー選手権に参戦しているTOYOTA GAZOO Racingは、4月28~29日に行われた第3戦『NISSIN Rally丹後2018』から新たに、新型車両『TGR Vitz GRMN Rally』を投入した。
モータースポーツの厳しい環境下で『人を鍛え、クルマを鍛える』ことを目的に、2015年からJRCに参戦しているTOYOTA GAZOO Racing。2017年の第2戦からスポーツ制御CVTを搭載したトヨタ・ヴィッツでJN3クラスに参戦していた。
そんなトヨタはこの第3戦から新たに、スーパーチャージャーを搭載するトヨタ・ヴィッツGRMNをベースとした『TGR Vitz GRMN Rally』を投入し、JN5クラスに参戦。ドライバー、コドライバーは前戦から引き続き、眞貝知志/安藤裕一が務める。
ラリー初日、懸念されていたマシントラブルもなくすべてのSSで2番手タイムを記録する好走を披露。2日目もノートラブルで走り切り、ヴィッツGRMNデビュー戦をJN5クラス2位で終えた。
「デビュー戦で完走でき、本当に良かったと思います。エンジンやトランスミッションなど、重要な部分にはまったく不具合がなく、きっちりと走りきれたのは素晴らしいことです。準備を重ねても、実戦を走るまでは未知数の部分がいくつもありました」とドライバーの眞貝は語る。
「あらためて丈夫で頼りになる“相棒”を手に入れられたと実感しています。ベースモデルの設計の堅実さ、そして凄腕メカニックの皆さんがしっかりと作業してくれたお陰です。次のグラベルラリーは、今回と比べてさらに過酷なステージになります。予想もしないトラブルが起こる可能性もあると思いますが、これまで以上にチームと一丸となって臨みたいです」
チーム監督を務める豊岡悟志は「本当に上々なデビュー戦になりました。特にトラブルもなく、記録タイムからもこのクルマには大きなポテンシャルがあることを確認できました」とし、次のように続けた。
「ドライバーからも走りの改善に関する積極的なフィードバックがありましたし、『もっと良くなる』と、やる気を見せてくれていますので、共に改善してゆく事が楽しみです」
JRC第4戦『久万高原ラリー』は愛媛県・久万高原町を舞台に5月18~20日に行われる。ヴィッツGRMNも参戦予定だ。