ドキュメンタリー映画『ワンダーランド北朝鮮』が6月下旬から東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開される。
北朝鮮に暮らす「普通の人々」にスポットを当てた同作。美しい女性を描くことを楽しむ公務員兼画家の男性や、縫製工場で働きながら今までにない独創的な服を作ることを夢見る少女、経済制裁の影響から自然エネルギーを活用する国民の生活などに密着している。
監督はこれまでにドキュメンタリー映画『FULL METAL VILLAGE』などを発表している韓国出身のチョ・ソンヒョン。チョ監督は撮影のために韓国籍を放棄し、ドイツパスポートで北朝鮮に入国。国内で制作する全ての映画は検閲を免れず、取材活動も制約されたが、監督は「同胞」として受け入れられ、予想外の北朝鮮の人々の生活を目にしたという。
公開中の予告映像では、パステルカラーのユニフォームを着た縫製工場の女性スタッフたちが体操する姿や、足踏みミシンを操作する場面などが確認できる。
なお現在、クラウドファンディングプラットフォーム「MotionGallery」で『ワンダーランド北朝鮮』の日本公開とチョ・ソンヒョン監督来日支援のためのプロジェクトが始動。目標金額は300万円で、達成にかかわらず5月25日の締め切りまでに集まった全金額がファンディングされる。監督来日イベントと無料試写会は5月14日に開催。一般招待席はすでに満席となっている。