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FIA F2:ペルタミナ・プレマ・セオドールレーシング 2018第2戦アゼルバイジャン レースレポート

2018年05月01日 10:41  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

ニック・デ・フリース(ペルタミナ・プレマ・セオドールレーシング)
ニック・デ・フリース、シーズン初の表彰台を2位で獲得

2018年4月30日
アゼルバイジャン/バクー・シティ・サーキット

予選
 非常にタフな1日となった金曜日の予選。アタック中にイエローが続出し、最後は赤旗で予定より早く予選自体が終了。#4 ニック・デ・フリースはあと少しでトップ5に入ろうかというタイミングでダイレクトに影響。また#3 ショーン・ゲラエルもセクター2のトラフィックに捕まってしまい、まともなラップを取れないまま終了。
 
 結局、ニック9番手、ショーンは17番手に留まったものの、他車にさまざまなペナルティが出て、スターティンググリッドはニックが8番グリッド、ショーンが14番手となった。

フィーチャーレース
 チームのクルマはコンティティブな状態に仕上がっており、あとはレースの流れをどう摑み取るか、という状態でスタート。しかしそのスタートも大混乱。ショーンはスタート直後の1コーナーでクルマにダメージを負い、その後なんとか走り切り最後は10位まであがりポイントを捥ぎ取った。
 
 一方のニックは良いスタート切り、何度かのオーバーテイクとセーフティカー(SC)を巧みに利用し、2番手まで上り詰めた。しかし最後のSCラン解除後の1コーナーで思ったようなラインを取れずに自滅。残念な結果となった。
 
 結果、日曜日のレースでショーンは10番グリッド。ニックはさらに後方の14番グリッドとなり、チームに大きな暗雲が垂れ込めた。
 
スプリントレース
 前日のレースで大きな星を落としたニックは絶望的とも言える14番グリッドから素晴らしいリカバリーを見せてくれた。スタートでまたもや数台がストール。グリッド上は大混乱。その中を冷静にかい潜り4番手へと進出。その後、バトルを制し3番手へと上がりフィニッシュ。
 
 一方のフィーチャーレースでポイントフィニッシュとなったショーンは残念なことに1コーナーでスロットルコントロールを乱してスピン。ウォールにヒットしてレースを終えてしまった。
 
 昨年の最終戦以来、遠ざかっていた表彰台だったが、ようやくここで返り咲くことができ、卒業生のシャルル・ルクレールのF1初ポイント獲得に湧いていた時、もう一つのビッグニュースが飛び込んで来た。

 2位でフィニッシュした選手が規定違反で順位が取り消しとなり、ニックがひとつ昇格。2位として記録され、喜びにさらに華を添える結果となった。

レース後コメント

#3 ショーン・ゲラエル
「この予選は本当に運がなかった。できる限りの準備をしてFPでも良いフィーリングだったにも関わらず、想定外の問題が発生してセクター2のトラフィックにはまってしまい、結果17番手だった。けれど開幕戦のバーレーンで19位から7位まで上がった訳だし、そのあたりを期待しているよ」

「フィーチャーレースは色々あったレースでした。沢山の動きがあったから観客にとっては良いレースだったかもしれないけど。残念ながらT1でもう一人のドライバーとの接触を避けることができなくて、彼には申し訳なかったけれど行く場所がなかったんだ」

「クルマのフロントエンドにダメージを与えてしまい、ペースはもうまったく期待できないレベルになってしまったけれど、それでもなんとか完走して1ポイントを取れたよ」

「日曜日はスタートでストールしたクルマを避けたりして、最初の3周で結構ポジションをロストしました。ペースが徐々に上がり上向きになって来たところで自分のミステイクですべて終わらせてしまいました。次のバルセロナではもっと強くなって帰ってきます」

#4 ニック・デ・フリース
「FPでかなり問題があったので予選は少し遅れてのコースインでした。少し挽回したけれど、クルマのバランスが悪くて気分が優れなかった。もっと良くできるはずだったと思いますが、結局バランスの問題が解決できずに時間を失ってしまいました。トップ3どころか、トップ5にも入れない有様でした」

「土曜日は良いスタートを切れて悪くは無かった。実際にP2まで行けたしね。#8 ジョージ・ラッセル(ART GP)とファステストを更新し合いながら追い上げていて良い感じだった。二人の間に大きなギャップはあったものの、セーフティカーが入ってそのギャップを縮めてくれた。再スタートも良かったし、ジョージのスリップに入り絶好のチャンスと思っていたんだけれど、多分ブレーキが可動域の温度を外れていたのだと思う。T1でロックアップしてしまい、大きなミスをしてしまった。これは自分のミステイクだ」

「(日曜日のレース後) 僕らはいつも前にいて戦う力があると思っています。しかし力があると言っても実際に結果を出さないとまったくの絵空事になってしまう。僕は自分たちのことを疑ってはいないが、自分の希望に到達できない時もある。実際、今日まで結果を出せていなかった。今日、この日曜日のレースは初めて、そのすべてが噛み合ったと思う。もっと早く叶うべきだったが、ようやく今日それらがすべて噛み合った」

「これからさらにみんなの力と自分の才能や環境をキチンとマッチさせて、さらに良い結果を出します。今日からようやく僕らのチャンピオンシップが始まりました」