WRC世界ラリー選手権第5戦アルゼンチンは4月29日、SS16~18が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が優勝を飾り、トヨタに2018年シーズン初の栄冠をもたらした。トヨタが総合優勝を飾るのは2017年第9戦フィンランド以来のこと。
■Mスポーツ・フォード
●セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)/総合4位
「今週末は雰囲気がとてもよく、ステージ走行中に(コースへ)乗り出してくるファンには1度も遭遇しなかった」
「僕らにとって簡単なラリーとはならなかったから、いくつかのエリアの改善に取り組まなければならない。だけど、難しいイベントで16ポイント獲得できたから、そう悪くはないね」
「パワーステージでいいタイムを出せるようハードにプッシュしなければならなかったけれど、なんとか重要な4ポイントを獲得できたよ」
●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)/総合6位
「すべてを考慮すると、総合6位は悪い結果ではない。それに確実にポイントを加算できてよかったよ」
「だけど、今週末はペースを引き出せなかった。期待外れだったし、もっと上を目指せると思っていた不調の理由を突き止めるためにいくつか分析をする必要がある。エンジニアたちがデータを調査して、僕がオンボード映像をチェックする。そして、ポルトガルでは勢いを取り戻したい」
●テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)/総合9位
「チャレンジングな週末だったけれど、マシンがすばらしかったことは言わなければならないね。ドライビングできてよかったし、かなりドライビングしやすかった。その点では、ラリーを本当に楽しめたよ。もう少し速く走りたかったけどね」
「金曜日に速いタイムを出せなかったから、残りの2日間は最悪な出走順となってしまった。みんなにとってもそうだけど、週末の出走順をよくするために、金曜日をもっと改善しなければならない。それでも、全体的にはいい経験だったよ」
■ヒュンダイ・モータースポーツ
●アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)/総合5位
「まず、ティエリー、ニコラス(ギルソウル/コドライバー)、ダニ、カルロス(デル・バリオ/コドライバー)がここアルゼンチンで表彰台を獲得したことにお祝いの気持ちを伝えたい。チームとしては、3台すべてがトップ5位に入るという、非常に競争力のある週末だった」
「ステージ優勝も飾れてポジティブな最終日になった。パワーステージでは2番手になり、3ポイントを獲得できたしね」
「いくつかの場所で、もっと上を目指して戦いたかったのは山々だったけれど、残念ながら金曜日にロスしたタイムのせいでそうすることはできなかった。大接戦でタフな週末だったが、グラベルイベントを走行していくのにとても良いスタートになった」
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/総合2位
「ラリー・アルゼンティーナで表彰台フィニッシュを飾り、パワーステージでも優勝することができてとてもうれしいよ。コルシカで難しい週末を過ごした後だったから、少しほっとした」
「週末はペースを掴むことができていたし、僕たちのヒュンダイi20クーペWRCの感触は抜群に良かった。チームはこのラリーで本当に素晴らしい仕事をしてくれた。皆が貢献してくれたことにとても感謝している」
●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)/総合3位
「チーム全体にとってなんとも素晴らしいラリーになったね。カルロス(デル・バリオ/コドライバー)とともに、今シーズン2回目の表彰台を獲得し、競争力のあるペースを出し続けることができて本当にうれしい」
「何よりもチームにとってポジティブなイベントになった。ダブルポディウムを達成してマニュファクチャラーのポイントを多く獲得できたからね。最終日はあまりリスクを取ることはせず、総合3位でフィニッシュすることに集中していた」
「ありがたいことに充分な差をつけることができていたから、表彰台を獲得するというミッションを達成できた。ファンからも多くの応援があった。彼らがショーを楽しんでくれてたらいいんだけど!」
■シトロエン・レーシング
●クリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)/総合7位
「今日はいい1日だった。ポルトガルに向けてのセットアップのテストを行ったが得るものが多かった。マシンの中でのフィーリングも良かったしね」
「それはさておき、出すべき結果を持ち帰ることができなかったという不満はあるけれど、僕にとって大きかったのは、今週末C3 WRCに行なったアップグレードのおかげで、より高い一貫性のある走りができるようになったことだ」
「週末を通して、表彰台を争っているときでさえ、自信を感じていた。つねに状況を制御できていると感じていた。僕たちはこの方向へ進んでいく必要がある」
●カリッド-アル・カシミ(シトロエンC3 WRC)/総合14位
「僕たちの本当のパフォーマンスレベルを反映した結果を出すことができなくて、チームには申し訳なく思っている。それでも、C3 WRCが向上していくのを目にするのはうれしいし、すぐにでも良い結果に繋がるだろうと確信している」
「もっと個人的な話をすれば、今日出走順が1番だったことで状況が楽になることはなかったけど、チームに戻れたことを喜んでいるし、チャンピオンシップの雰囲気をまた楽しむことができたよ」
■トヨタ
●オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)/総合1位
「このチームで最初の優勝を飾ったことに特別な思いを感じる。改善を重ねた結果クルマは急速に進化し、現在は完全に僕が望む状態に仕上がり、確固たる自信を持って走ることができているよ」
「また、チームが僕をしっかりと支え続けてくれることに心から感謝している。この難しいラリーで初めて優勝でき、とても満足しているけど、決して簡単なラリーではなかった」
「 序盤はかなり激しく攻め(総合)2番手との差が大きく広がったから、以降はペースをうまくコントロールすることができた」
「そして今日は、さらに余裕を持った走りをしたんだ。すべてが良い方向に向かっていて、上位との選手権のポイント差も縮まってきている」
「シーズンはまだ長いので、次戦以降も今回と同じように戦い続けたいと思うよ」
●エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)/総合8位
「今回のラリー・アルゼンティーナではいくつかポジティブな要素があった。初出場にも関わらずペースは自分が予想していた以上に良かったと思うよ」
「我々のクルマが今回のラリーでベストだったことは、オットがラリーを通して速かったことでも明らだ。彼の勝利を心から祝福したいと思う」
「今週末は何度もパンクしてしまったから、何が原因なのかを精査しなければならない。いろいろなことが起こり多くのタイムを失ってしまったけど、すべてのステージを走り切り、多くの経験を得ることができたのは収穫だ」
「シーズン序盤は経験が充分ではないラリーが続いたこともあり簡単には行かなかったけど、ポジティブなことも多くあったから、それを次のラリー・ポルトガルで活かしたい」