トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーは、F1アゼルバイジャンGP決勝終盤でのケビン・マグヌッセンとの接触について語り、マグヌッセンほど危険なドライバーは見たことがないと激しい怒りを示した。
ガスリーは、レース終盤、レッドブル2台がクラッシュしてセーフティカーが出動した際に11番手に順位を上げ、ポイント獲得を狙っていた。しかし残り5周でリスタートした後、前を走っていたマグヌッセンとの接触があり、その影響で12番手に落ちてしまった。
マグヌッセンは、この接触を引き起こしたとして、10秒加算のタイムペナルティを受けた。
「ケビンは、僕が今まで一緒にレースをしたドライバーのなかで一番危険なドライバーだ」とガスリーが語ったとCrash.netが伝えた。
「彼はリスタートで、時速300kmが出ている時に僕を壁の方に押しやったんだ。そしてレースを完全に台無しにしてしまった」
「僕を壁に押し付けて、僕のマシンのフロア半分を壊してしまった。フロントホイールは2本とも浮き上がり、右のミラーが壊れ、ステアリングが曲がってしまった。その後は、なんとか完走できるよう、走り続けるしかなかった」
マグヌッセンは「バイブレーションがひどくてミラーが役に立たない状態だった。それで何も見えなかったんだ」と事故について語っている。しかしガスリーの怒りは収まらない。
「そんなことはどうでもいい。彼はいつだってこういうことをしている。レーシングドライバーが激しくプッシュするのは構わないと思っているが、あれは限度を超えている。時速300kmで誰かを壁に押し付けたりするべきじゃない」
レース後、スチュワードはこのアクシデントについて調査を行った後に、マグヌッセンは予測できない不必要な形で左に動き、進路を変更せずに走っていたガスリーに接触したとして、マグヌッセンに全責任があるという判断を下した。それによってマグヌッセンには10秒加算のタイムペナルティと、ペナルティポイント2が科された。決勝結果自体は13位のまま変わっていない。
このペナルティでは十分ではないとガスリーは主張している。
「中国での僕の(ブレンドン・ハートレーとの)クラッシュとは全く状況が違う。彼のやったことは本当にばかげている」
「ライセンスに関する全ペナルティポイントの半分を与えてもいいと思う」