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アダム・リッポン、ガス・ケンワージーら米代表五輪選手 ホワイトハウス訪問を拒否

2018年04月29日 11:42  Techinsight Japan

Techinsight Japan

ガス・ケンワージーとアダム・リッポン、平昌五輪開会式にて(画像は『gus kenworthy 2018年2月9日付Instagram「The #OpeningCeremony is a wrap and the 2018 Winter Olympic Gaymes are officially under way!」』のスクリーンショット)
米時間27日、平昌五輪ならびにパラリンピックの米代表選手らがホワイトハウスに招待された。しかしトランプ政権に異議を唱える選手らの多くはこれを拒否、訪問をボイコットした。

ホワイトハウスへの訪問を拒否したのは、フィギュアスケート代表で団体戦・銅メダリストのアダム・リッポン、フリースタイルスキー男子スロープスタイルに出場したガス・ケンワージー、女子アルペンスキーのリンゼイ・ボンら多数の選手だ。

自身が同性愛者であることをオープンに語っていたアダム・リッポンは27日、Twitterにこんなつぶやきをした。

「2018年冬季五輪の米国代表選手たちが今日、ホワイトハウスに招待されたんだ。でも僕は行くつもりはない。“周りのみなと違う”っていう偏見の目で他人を差別するような人の横に並んで立つつもりはないから。ワシントンD.C.に行く代わりに、いくつかの団体に寄付をしたよ。」

GLAAD(Gay&Lesbian Alliance Against Defamation:世間からの誹謗中傷や名誉毀損と闘うゲイやレズビアンの同盟)やAmerican Red Cross(アメリカ赤十字社)などに寄付をしたと明かしたアダムは、「少額でも寄付できるのであれば、みんなにもお願いしたい。お互いに手を差し伸べ合って、自分のできることをする。そうやって励まし合うことこそが、本当の意味でアメリカを偉大にするんだと思うから」とツイートし、大統領選でドナルド・トランプ氏が使った「Make America Great Again(アメリカを再び偉大に)」というスローガンを皮肉った。

同じく同性愛者であることを公表しているガス・ケンワージーは2017年9月、『USA Today』のインタビューで「トランプには投票しなかったんだ。彼らの政策はどれ1つとして支持するつもりはない」と語り、ホワイトハウスを訪問する意思はないことを早くから表明していた。26日には「こんなに大勢のオリンピアンが訪問をボイコットするのは前代未聞らしいぜ。USOC(米国オリンピック委員会)の広報担当者が言ってたよ。(トランプ政権に対する)みんなの抵抗はリアルなんだ」とツイートした。

『Washington Post』では、平昌冬季五輪米代表242名、パラリンピック米代表74名がホワイトハウスに招待されたが、実際に訪問の意思を表明したのはそのうちの約200名で、100名以上の選手が不参加になる予定と伝えていた。

なおスノーボートハーフパイプの金メダリスト、ショーン・ホワイトとクロエ・キムは、結婚式に出席するため今回の訪問を見合わせたという。このようにホワイトハウスを訪問しなかった選手のすべてがトランプ政権を否定しているわけではないにせよ、今回の欠席率は30%~40%という高い数値を示してしまった。

画像は『gus kenworthy 2018年2月9日付Instagram「The #OpeningCeremony is a wrap and the 2018 Winter Olympic Gaymes are officially under way!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma)