2018年F1アゼルバイジャンGPの土曜予選で、レッドブル・トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーは17番手だった。ブレンドン・ハートレーは19番手にあたるタイムを出し、これはQ1最速タイムから107パーセント以内に入っていないものの、スチュワードから決勝出場の許可を得られた。
ハートレーはQ1最初のランで2箇所にイエローフラッグが出ていたためにアタックを断念、2回目のランにすべてを賭けたが、バリアに軽く接触してタイヤがパンクし、スローダウンを強いられた。ターン15手前でアタック中のガスリーが低速走行中のハートレーに追いつき、ニアミスが起きたものの、幸いガスリーは接触を回避。しかしその際にオースオフを喫したガスリーはタイムを更新するチャンスを逃し、Q1で敗退となった。
■レッドブル・トロロッソ・ホンダ
テクニカルディレクター ジェームズ・キー
今日の予選は、残念ながら悪い意味で、波乱に富んだ一日となった。ブレンドンはイエローフラッグによってアタックできず、最初の走行を断念せざるを得なかった。
一方のピエールは順調に走行して、その時点ではまずまずといえるタイムを出すことができた。しかしレースウイークでよく目にすることではあるが、Q1が進むにつれて路面状況が著しく改善されていった。2回目のアタックではピエールのペースも上がり、そのラップを走り切れれば余裕でQ2に進めたはずだった。
しかし、ピエールの先にはパンクでスローダウンしたブレンドンがいたため、2台の速度差が大きな状態でニアミスが起きてしまった。幸いピエールが非常にうまく対応し、衝突を避けることができたが、タイヤやバッテリーの状況、それに残り時間を考えるともう一周アタックできる余地がなく、ピエールは予選をそのまま諦めることとなってしまった。
いいペースで走行できていたため、このような結果になってしまったことはとても残念だ。Q3進出はかなわなかったかもしれないが、それに近いところまではいけたと思う。決勝でのタイヤの状況が予想できないだけに、トップ10近くの位置を得られれば有利だったと思う。
明日は期待していたグリッドからのスタートとはならないものの、経験上ここでのレースは予測不可能で、波乱万丈で忙しい展開になり得ることは分かっている。今夜、戦略を練り、明日挽回できるよう努めたいと思う。