トップへ

奈緒、『半分、青い。』永野芽郁の親友役で注目! 同性からも好かれる愛らしさ

2018年04月29日 06:02  リアルサウンド

リアルサウンド

写真

 「#半分青絵」というTwitterのハッシュタグがある。『半分、青い。』(NHK総合)の印象的なシーンのイラストを視聴者があげていくものだが、これを知ったきっかけが、木田原菜生を演じる奈緒が紹介していたツイートだった。


参考:『半分、青い。』第25話では、秋風羽織(豊川悦司)が鈴愛(永野芽郁)の漫画を読む


 ヒロインの鈴愛(永野芽郁)、律(佐藤健)との2人のイラストが多い中、目に留まったのが菜生を描いた愛らしいイラスト。永野芽郁が『奈緒ちゃんは本当にかわいい』とツイートしているのを筆頭に、ドラマの実況ツイートにおいても「菜生ちゃんかわいい」もしくは「奈緒ちゃんかわいい」という言葉は、特に同性から多く寄せられている。


 奈緒が登場するのは、幼少期から高校生へと物語が移り変わる第12話のラスト。美術部の鈴愛が描く「空飛ぶクジラ」の手伝いをしながら、絵の具が付いた手で仲良く戯れる菜生と鈴愛の姿は、まさに青春そのものだ。幼少期から鈴愛の親友であった菜生は、鈴愛に対してときに姉のように接する。子供時代の無邪気さそのままに、永野と奈緒が和気あいあいと戯れている姿は、観ているこちらも思わず笑顔になってしまう。


 奈緒演じる菜生はとにかく愛らしい。鈴愛と同じく天然な部分もあるが、さり気なく鈴愛の失聴のフォローをしたり、鈴愛と律の関係の変化を察したり、心の機微が分かるキャラクターでもある。


 鈴愛が運命を感じた小林(森優作)との初デートに惨敗した後での、律とブッチャー(矢本悠馬)を含めた“梟会”での反省会。菜生は、鈴愛が明治村で拷問器具に大喜びしてしまったことに加え、ホテルのレストランで人目をはばからず付け耳を装着してしまったことを指摘し、「さて、鈴愛の何がいけなかったでしょう?」と自問自答をさせる。頭ごなしに否定をするわけでもなく、鈴愛の性格を理解している菜生の優しさが垣間見えたシーンだった。


 楡野家の血筋なのか、女子にモテる鈴愛の弟・草太(上村海成)も「そこそこかわいい」と認める菜生の決め手となる愛らしさは、どこか抜けたその人柄だろう。衣装に憧れ入部した弓道部で、菜生は弓すらも引くことができずに、嫌気がさし、鈴愛のいる美術部と兼部。迎えた高校3年生の夏、引退試合で菜生は最初で最後の試合に出場する。弓を引き、的のど真ん中を射る……と思いきや、隣の的に命中するという漫画のような結末。「ドンマイ!」と言葉をかける鈴愛の方を見て、当たったことの嬉しい笑顔から一変、への字口で悔しさを滲ませる彼女の表情は、菜生の人柄を短い一コマで象徴的に表したシーンだった。


 ポニーテールに、くるんとフェイスラインにほどよくかかる横髪、クシャッとした無垢な笑顔と、そのどこか憎めない“アホっぽさ”が、同性からも好かれるキャラクター性なのだろう。


 役名と同じ名前という特別な縁で結ばれた奈緒は、2013年に出身地である福岡県でのローカルドラマ『めんたいぴりり』(テレビ西日本)で女優デビュー。その後も、映画『雨女』『リングサイド・ストーリー』、ドラマ『下北沢ダイハード』(テレビ東京)、『雨が降ると君は優しい』(Hulu)、『赤ひげ』(NHK BS)などに出演してきた。これまでの役柄に対し、今回の『半分、青い。』で演じる菜生は彼女の愛らしい笑顔が存分に発揮される、等身大に近いキャラクター。『あさが来た』の吉岡里帆、『とと姉ちゃん』の相楽樹、『ひよっこ』の松本穂香など、朝ドラを経て活躍の場を広げた女優は多いが、奈緒も本作を経て活躍の場を拡げることになりそうだ。


 第5週のタイトル「東京、行きたい!」が表すように、梟会はそれぞれの道を進むため散り散りになる。次週予告には4人がいつも集まっていた喫茶・ともしびではしゃぐ鈴愛たちの姿が。就職先の農協を捨て、東京に行くことを決断する鈴愛に、親友の菜生がどのようなふるまいを見せるのか。しばらく見納めとなる奈緒の溢れる笑顔にも注目だ。(渡辺彰浩)