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浜辺美波が語る、『崖っぷちホテル!』での変化 「頑張る気持ちが起きて元気になれるドラマ」

2018年04月29日 06:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 岩田剛典主演ドラマ『崖っぷちホテル!』(日本テレビ系)が4月15日よりスタートした。ヤル気・実力ともにゼロのスタッフが集う、破産寸前ド底辺ホテルを舞台に、戸田恵梨香演じる威厳ゼロの新米総支配人・桜井佐那と、岩田演じる凄腕ホテルマン・宇海直哉が協力しながらホテルを再生させていく物語だ。


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 今回リアルサウンド映画部では、同作で新人パティシエ・鳳来ハルを演じる浜辺美波にインタビューを行った。2017年『君の膵臓をたべたい』で第41回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、今年もドラマ『賭ケグルイ』(MBS・TBS)、映画『となりの怪物くん』、『センセイ君主』と出演作が相次ぐ浜辺が、岩田、戸田ら実力派俳優陣とどんな競演を見せているのか。撮影の裏側から本作の見どころまで話を聞いた。


■「“負けない”気持ちを持ってます」


ーー前クール放送の『賭ケグルイ』など学園モノへの出演が続いていたこともあり、同世代の俳優との共演が多かったかと思いますが、本作では、新人パティシエということで、歳上の方ばかりの現場ですね。


浜辺美波(以下、浜辺):本当に大先輩がたくさんいらっしゃるので、毎日が勉強になっています。でも、私が演じるハルちゃんは、「空気の読めない新人」。みなさんに圧倒されてばかりではハルちゃんになることができないので、“負けない”気持ちを持って撮影に臨んでいます。最初は緊張の連続でしたが、とても楽しい現場です。


ーーくっきーさん、宮川大輔さん、チャド・マレーンさんとお笑いが本職の方もいて、番組公式Twitterのツイートでも、楽しそうな現場の雰囲気が伝わってきました。


浜辺:撮影以外の時間も皆さん本当に面白いんです。くっきーさんが呟いたことに、宮川さんがすかさずツッコミを入れたり(笑)。先輩方に囲まれて緊張感がある現場なのですが、笑ってしまうときもたくさんあります。


ーーそんなお笑いが本職の方々も相手に、ハルはぶっ飛んだ発言を放り込んでいきます。


浜辺:だから初めはすごくドキドキしましたし、これでいいのかなと不安になりました。でも、空気を壊すぐらいの勢いでいくしかないなと。本作は、シチュエーションコメディということもあり、皆さんの掛け合いが本当に面白いんです。大先輩たちの笑わせ合戦にできるだけ参加していきたいですし、めげずに頑張っていきたいと思っています。


ーー岩田剛典さん、戸田恵梨香さんとの共演はいかがですか。


浜辺:戸田さんとは映画『エイプリルフールズ』以来となりますが、また共演できるのがとてもうれしいです。カメラが回っていないときも、自分が映っていないときも、戸田さんの姿に見惚れっぱなしです。友人から、「いつか岩田さんと共演してね」と言われていたのですが、意外に早かったなと(笑)。岩田さんと当たり前のように現場で接するときに、羨ましがられちゃうなと思っています(笑)。


ーー『賭ケグルイ』の蛇喰夢子もこれまでの浜辺さんのイメージを覆す役柄でしたが、本作のハルも強烈なキャラクターですね。


浜辺:お芝居をさせていただいてから初めての社会人役なので、それが率直にうれしかったです。学生じゃない女の子を演じることが不思議な感じがしましたし、これまでの私とは違う一面をお見せすることができるのかなと。ハルちゃんには「空気を読めない」という肩書が付いていたのですが、「空気を読まない」に近いのかなと感じました。


■笑って元気になれるドラマ


ーーハルの「空気を読まない」が発揮されるのが、料理長・江口とのやり取りです。江口を演じる中村倫也さんの印象は?


浜辺:中村さんの演技は本当に勉強になります。ふたりでの掛け合いも、大人数でいるときのお芝居も、ずっと見ていたいと思うぐらいすごいです。放送されてからも何度もチェックしちゃうと思います。


ーーふたりの掛け合いは非常にテンションが高いものになっていますが、台本で読んだときのイメージと、実際に現場に入ってからでは、違いはありましたか?


浜辺:本当に面白い台本なので、毎回読みながら続きが気になっています(笑)。セリフがとても多いので、面白いからこそいかにちゃんと自分が表現できるか常に不安はありました。現場では、こうしよう、ああしようと試行錯誤しながら、中村さんをはじめとした共演者のみなさまにいつも助けられています。最初に勢いでやってみたものをそのまま採用していただいたりすることもあるのですが、まだまだ勉強していかないといけない思う毎日です。


ーー掛け合いの中ではアドリブも?


浜辺:まだまだ全然出てないですね。がっしりと決められている部分もあるので、その中でどれだけ個性を出していけるかがこれからの課題だと思っています。


ーー第1話では、ハルが江口に向ける「ありがとうございます!」が非常に印象的でした(笑)。お礼の「ありがとうございます」とは違う文脈での発言だけに、トーンなども難しかったのでは?


浜辺:こんなに気持ちのこもっていない、よく分からない「ありがとうございました!」は初めてだなと思いました(笑)。台本を読んだとき、どんな言い方をする女の子なのかなと一番最初に考えたセリフでした。


ーー今後もハルの定番に?


浜辺:意外と出ていないんですよねえ。だから1話2話のお楽しみかもです。3話以降は掛け合いが多くなっていくので、そこも楽しみにしていてください。


ーーハルは第2話で江口と交代する形で総料理長となりました。演じる役柄の立場が上がることで、浜辺さん自身も現場での立ち位置に変化があったのでは?


浜辺:そうですね。役柄と合わせて、ミーティングするときの椅子の位置も変わったので、もしかしたら発言しやすい位置になっているかもしれません(笑)。もともと言いたいことをバシバシ言っちゃうようなキャラクターなので、その立場も生かしながら頑張りたいと思います。


ーーハルは料理の天才ですが、浜辺さん自身はどうですか?


浜辺:これまで一切料理はやっていなくて……。お料理番組が目につくようになったり栄養を気にしたり、考えることは増えたので、これを機にちゃんとやろうかなという感じです(笑)。


ーー浜辺さんにとって、『崖っぷちホテル!』はどんな作品になっていますか。


浜辺:『崖っぷちホテル!』は登場人物たちの掛け合いがすごく面白いドラマになっています。なので、よーく言葉を聞いていただきたいですし、何度ご覧いただいても面白いと思います。ちょっとダメな従業員たちが少しずつ成長していく。月曜日に向けて、笑って頑張る気持ちが起きて、元気になれるドラマになっています。


(取材・文・写真=石井達也)