WRC世界ラリー選手権第5戦アルゼンチンは4月27日、SS2~8が行われ、オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が総合首位に浮上した。同じくトヨタ勢のヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)はメカニカルトラブルでリタイアしている。
■Mスポーツ・フォード
●セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)/デイ2総合5番手
「僕らにとって素晴らしい1日だった。ドライビングに関しては、申し分なかったね。ミスはひとつも起こさなかったし、本当にできるかぎりプッシュした」
「オット(タナク)が飛ぶような速さで、いい仕事をしたと思う。だけど、それを除けば、僕たちはまだ2位争いを続けている。”掃除役”だったのにも関わらずね」
●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)/デイ2総合9番手
「確かに、僕らにとって難しい1日だった。全体的にドライビングは悪くはなかったと思うけど、単純にタイムへ反映されなかった。この理由を突き止めて明日はうまくやるよ」
●テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)/デイ2総合10番手
「簡単な1日ではなかった。だけど、たくさんのことを学んだよ。今日は少しドライビングを向上させることができたけれど、より速く、そして表彰台にチャレンジするには、もっと改善しなければならない」
「僕らが注視するべき主なポイントは、ブレーキングスタイルと、コーナーへのエントリーなんだ。ひとつを改善できたら、ドミノのようにもうひとつも改善できるといいね。だから、明日も頑張るよ」
■ヒュンダイ・モータースポーツ
●アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ2総合7番手
「午前中は素晴らしかった。いくつかのステージでは1番手につけることができ、とても期待できそうだった。オット(タナク)は今日は信じられないくらい速かったから、僕たちも激しくプッシュしていかなければならないと分かっていた」
「でもあのような荒れたステージでプッシュするのは口で言うほど簡単なことではない。午後の走行が始まるまでは順調だった。その後タイヤがリムから外れ、多くのタイムを失うことになってしまったんだ」
「それからは本当に注意していかなければならなかった。あとひとつでも問題が起きたら、そこでゲームオーバーになると分かっていたからだ。完走することに集中していた。土曜日にまたプッシュしていく用意はできているよ」
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ2総合3番手
「全体的に今日はとても満足している。出走順が2番目だったにもかかわらず、マシンの中では良い感触を得られていたし、競争力のあるステージタイムを出すためにプッシュしていけると思った」
「同時に、トラブルを避けて効率的にマシンを守っていかなければならなかった。ステージはところどころですごく荒れていたからね。落ち着いてトップグループについていくという戦略だった」
「明日はもっとペースを上げていけるよ。かなり違ったチャレンジになるしね」
●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ2総合4番手
「僕たちにとって前向きなラリーのスタートになったし、あの観衆の前でドライブするのはすごく楽しめたよ。過去の経験から分かっていたとおり、ステージ自体はとてもラフで、すぐにトラブルが起きてしまう」
「表彰台をかけて戦うことが、初日の終わりに目指していたことだ。あともう少しだったけどね」
■シトロエン・レーシング
●クリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)/デイ2総合2番手
「ファーストステージでは視界が悪かったり、その次のステージでは正しいペースが掴めなかったりと、今日は難しいスタートを切ったが、その後はうまく解決していくことができた」
「手ごわい区間だったけど、スマートに安定した走行ができて満足している。走行中も自信が持てていた。マシンに加えた変更の効果が出ていたから、その調子を保っていく必要があった」
「明日霧が出たら、また勝負は分からなくなる。ギャップが秒単位ではなく分単位で広がってしまうだろうからね。パフォーマンスを発揮できるかは僕たちにかかっているんだ!」
●クレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)/デイ2総合6番手
「ステージでの経験不足を考えると、今日の走行はとても良かったよ。午後、C3 WRCのハンドリングに自分のドライビングスタイルを適応させることに成功できたと思うんだ」
「今日の最終SSでのタイムがそれを示しているし、これからのラリーに向けて良い兆候が出ている」
●カリッド-アル・カシミ(シトロエンC3 WRC)/デイ2総合15番手
「レッキでは霧が出たから、僕のペースノートは完璧なものにはならなかった。でも着実に進歩を重ねていきながら、この区間の最後までやってのけたよ」
「1回目の走行は難しかったが、テクニカルチームが僕のC3 WRCのセットアップを調整してくれたおかげで、午後の走行では自信を持つことができた」
■トヨタ
●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ2リタイア
「午前中クルマのフィーリングはパーフェクトだった。ヤリスWRCは今回非常に調子が良く、運転が簡単に感じられ本当に楽しい気分で走ることができていた」
「今日2本目のSSでも調子は良く、走れば走るほどフィーリングが良くなっていったほどなんだ。しかし、長い右コーナーの出口で、影になってよく見えないところにあった石に当たってしまった」
「その直後に右フロントのサスペンションが破損し、その影響でエンジンのオイルラインがダメージを受け、止まらざるを得なかった」
「 このラリーではコース上にたくさんの石が転がっており、当たってもまったく問題ないラッキーな時もあれば、アンラッキーな時もあるけど、きっとアンラッキーだったんだろう。とても良いリズムで走ることができていたからがっかりだ」
「また、コドライバーのミーカ(アンティラ)も、僕が余裕を持って走っていたのを知っているから、やはりがっかりしている」
「この残念な気持ちをひとまず忘れ去り、次のラリーでも引き続き良いフィーリングが得られることを期待しているよ。ひとつだけ確実に言えるのは、クルマは非常に速いということだね」
●オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ2総合首位
「もちろん、とても良い気分だ。かなり思い切って攻め続けたが、もしクルマに完璧なフィーリングを感じられなければそれは不可能だった」
「パフォーマンスは本当に素晴らしく、自信を持って走ることができた。やれることはさらにあるはずだけど、クルマに加えたいくつかの改良がきちんと機能したことをうれしく思う」
「午前中最初のSSでスピンをしタイムロスしてしまったのは残念だ。 なぜスピンをしたのか分からないけど、道幅が狭いところだったから、進行方向にクルマを戻すのに時間がかかってしまった」
「その後失ったタイムを取り戻すためかなりハードに攻め、午後は完璧に近い走りで3ステージ連続でSSベストタイムを記録することができた」
「明日のステージはより高速で、我々のクルマが得意とするタイプのステージだと思う。また、自分自身も去年良いタイムを記録しているステージだから非常に楽しみだし、今のポジションを守る自信はあるよ」
●エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ2総合9番手
「今朝、最初の2本のSSは自分でも驚くほど上手く走れた。しかし3本目のSSは路面が非常に滑りやすく、絶対にミスをしたくなかったこともあってペースが上がらず、タイムをかなり失ってしまった」
「午後の再走ステージは道がとても荒れていたこともあり、パンクを3回もしてしまい残念だ。なぜ立て続けにパンクをしたのか、正直なところ原因が分からず、ただ運が悪かっただけなのかもしれないと思っている」
「タイヤは無傷だったけど、なぜかホイールのリムから外れ続けてしまったんだ」