2018年のF1グランプリ4戦目の舞台は、アゼルバイジャンの首都バクー。今年で3回目の開催だが、今年は過去2年より2カ月早い4月に移動した。
午後1時からスタートしたフリー走行1回目。気温22℃、路面温度41℃は、昨年より気温で4℃、路面温度で6℃低いコンデションである。
通常のグランプリではフリー走行1回目は、硬めのタイヤで走り始めるドライバーが多いが、アゼルバイジャンGPのフリー走行1回目はメルセデスがスーパーソフト、フェラーリがウルトラソフト、レッドブルがソフトと、トップ3がまったく異なるコンパウンドを装着している。ちなみに他のチームの走り初めのタイヤ選択は以下の通り。
ソフト→ヒュルケンベルグ、サインツ、ハートレー、ガスリー、シロトキン
スーパーソフト→グロージャン、マグヌッセン、アロンソ、ストロール
ウルトラソフト→ペレス、オコン、エリクソン、ルクレール、バンドーン
セッション開始から33分が経過したとき、ソフトタイヤでロングランを行なっていたマックス・フェルスタッペンがターン6でスナップオーバーステアを発生させてセーフティバリアへクラッシュ。
フロントウイングの左側が引きちぎられたフェルスタッペンのマシンはその場でストップ。ここでセッションはバーチャル・セーフティカー(VSC)が出される。
40分が経過し、タイヤ1セットを返却する時点でのトップは、ソフトを履いたレッドブルの2台で、トップは前戦中国GPで優勝したダニエル・リカルド。
レッドブル勢2台にスーパーソフトを履いたメルセデスが続き、ウルトラソフトのフェラーリ勢はキミ・ライコネンが16番手、セバスチャン・ベッテルは17番手という走り出しとなった。
VSCが終了し、各車本格的な走行を開始すると、ブレーキングでミスするマシンが続々と出てくる。カルロス・サインツJr.(ルノー)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)、ブレンドン・ハートレー(トロロッソ)、ロマン・グロージャン(ハース)、ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)らがコースオフするも、クラッシュすることなくセッションを続行している。
トロロッソ・ホンダ勢は、ハートレーがソフトからスーパーソフトにタイヤを履き替えて12番手に浮上し、ピエール・ガスリーも9番手とまずまずのスタート。ガスリーはGP2時代にここで2位表彰台を獲得しており、コースとの相性は決して悪くない。
セッションはスーパーソフトからウルトラソフトにタイヤを履き替えたバルテリ・ボッタスが1分44秒242をマークして、最速の座に就いて終了。
2番手にはソフトからスーパーソフトに履き替えたリカルドが1分44秒277で続き、3番手には2016年にバクーで3位表彰台を獲得しているフォース・インディアのペレスが入り、チームメイトのエステバン・オコンも5番手につけている。
上位陣ではハミルトンが4番手とまずまずのスタートを切ったのに対して、ベッテルはウルトラソフトで10番手、ライコネンは10周を走ったところでガレージに入り、15番手でセッションを終えた。