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『パパとムスメの7日間』ベトナムで実写映画化決定 監督は『太秦ライムライト』の落合賢

2018年04月27日 13:11  リアルサウンド

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 五十嵐貴久の小説『パパとムスメの7日間』が、落合賢監督によってベトナムで実写映画化されることが決定した。


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 本作は、7日間だけ体が入れ替わってしまう父と娘を描いたハートフルコメディ。2007年にはTBS系列の日曜劇場で、舘ひろしと新垣結衣の共演で連続ドラマ化され、2017年には韓国でも実写映画化された。


 プロデューサー兼監督を務める落合は、『太秦ライムライト』でモントリオールのファンタジア国際映画祭で最優秀作品賞と主演男優賞をW受賞経歴をもつ。ベトナムでの前作『サイゴンボディガード』は、2016年末にベトナムで公開され、 『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』を超え、初週18万人以上を動員しベトナム国内第1位となるメガヒットを記録した。


 本作の主演のパパ役は、ベトナムでコメディキングと呼ばれ、主演作品のほとんどがベトナムの歴代興収トップ10に入る、『サイゴンボディガード』でも落合監督とタッグを組んだ俳優タイ・ホア。ムスメ役は、ベトナムティーンNo.1 YouTuberで、映画デビュー作『まだ18歳未満だよ』が国内歴代興収を塗り替えた女優、ケイティ・グエンが務める。


 撮影は、2018年7月を予定。12月にベトナムで公開後、日本を含めたアジアでの公開を予定している。


■落合賢 監督コメント
前作がベトナムで人気を博したこともあり、次なる挑戦は日本の原作をベトナムで実写化することだと思いました。様々な小説、アニメ、ドラマ、映画などを模索していた中、僕の大学院の同期が韓国版『パパとムスメの7日間』を実写化し、彼のアドバイスもあり、五十嵐先生の小説を拝読したところ、父と娘が入れ替わるという奇想天外なコメディ設定の中に、家族愛の大切さという普遍的なテーマが優しく包まれている事に大きな魅力を感じました。すぐに前作の主演でベトナムの大スターであるタイ・ホアさんに打診したところ、二つ返事でOKを頂きました。


アメリカでは監督がプロデューサーを兼任することも多々ありますが、今回の作品は自分から原作権を交渉し、制作から配給まで作品の全ての段階に関わっています。ベトナムの映画業界は目覚ましい急成長を遂げている過程ですが歴史も浅いため、 良質のコンテンツや若い映画作家を常に求めており、僕のような外国人にもチャンスが満ち溢れていると思います。


また、ベトナム語が堪能ではない僕が監督したコメディー映画『サイゴンボディガード』がベトナムで大ヒットした成功の秘訣は、フィジカルな笑いを多く取り入れたことだと思います。僕にとって、このフィジカルな笑いの原点は、「カトちゃんケンちゃん」で、ベトナムだけでなく日本の観客にも十分に楽しめる作品にするつもりです。


日本で作品を撮るのも勿論ですが、日本のコンテンツをベトナムを含むアジア諸国にもっと浸透させたいと強く願っています。そのためにも、チャンスを待つのではなく、チャンスを創るクリエイターとして活動を続けていきたいです。


(リアルサウンド編集部)