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働く主婦層の4割「年金受給開始を70歳以上にできる案に反対」 「ずるずる年齢が上がりそう」「年金保険料を払わない人増えそう」

2018年04月27日 12:31  キャリコネニュース

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人材サービスを提供するビースタイルは4月26日、「引退年齢と年金」に関するアンケート調査の結果を発表した。調査は今年3月に実施し、同社運営の求人サイト「しゅふJOB」などの登録者である働く主婦層の712人から回答を得た。

人生100年時代と言われ、65歳を過ぎても働く人が増える中、仕事を引退するとしたら何歳ぐらいがいいかを聞いた。最も多かったのは「65歳以上」(30.1%)、僅差で「70歳以上」(27.7%)だった。

「75歳以上」(11.2%)、「80歳以上」(10%)も1割ずついて、65歳以上と回答した人の合計は約8割にのぼる。平均値は68.4歳と、雇用義務年齢を超えている。

「選択肢を増やすなら、ずっと働ける受け皿もちゃんと作ってほしい」

年金は、原則65歳が受給開始年齢だが、60~70歳の間で選択することも出来る。現在、政府は受給開始年齢に70歳以降も加えることを検討しているが、これに関する意見を聞くと「反対」(40%)が賛成(29.9%)を上回った。具体的に理由を聞くと、反対派からは、

「定年と年金開始を同時にしなければ意味がない」(50代/派遣社員)
「そのままずるずると受給開始年齢が上げられる気がするので」(50代/パート・アルバイト)

という声のほか、「受給できないと想定して、年金保険料を払わない人が増えると思います」(40代/今は働いていない)、「代々短命の家系の為」(40代/派遣社員)という声もあった。一方、賛成派からは、

「昔の70歳より、今の人は若いから」(50代/派遣社員)
「早くもらっても受給額は少ないから」(40代/今は働いていない)

という声も上がっている。「選択制なのであれば別にいい。自分は選択しないというだけで」(40代/公務員/団体職員)と考える人もいた。また、「この選択肢を増やすなら、ずっと働ける受け皿もちゃんと作ってほしいです」(50代/その他)と、受給開始年齢の後ろ倒しと、労働環境の整備を合わせて求める意見も出ていた。

しゅふJOB総研の川上敬太郎所長は調査を振り返り、「全体としては長く働きたいという傾向がある」が、定年後に仕事があるのか、自身の健康状態を心配する声が多いと指摘。現在は「安心して老後を迎えられる社会のあり方を問い直す時期」だとして、

「何歳になっても働かざるを得ないというネガティブな超高齢社会ではなく、生きがいとしての仕事を生涯続けられるポジティブな超高齢社会にしていくための制度設計が必要なのだと考えます」

とコメントしている。