『第22回手塚治虫文化賞』マンガ大賞の受賞作品および受賞者が発表された。
マンガ大賞に選出されたのは、野田サトル『ゴールデンカムイ』。斬新な表現や画期的なテーマなどを扱う作者に贈られる新生賞には、板垣巴留が輝いた。擬人化された動物たちを描く『BEASTARS』の世界観と清新な表現が評価された。短編賞は矢部太郎『大家さんと僕』。漫画文化の発展に寄与した個人や団体に贈られる特別賞は、約18年ぶりに単行本『ひねもすのたり日記』を刊行したちばてつやが受賞した。
最終候補作品には野田サトル『ゴールデンカムイ』のほか、Ark Performance『蒼き鋼のアルペジオ』、田中圭一『うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち』、田辺剛『狂気の山脈にて』、おざわゆき『傘寿まり子』、鳥飼茜『先生の白い嘘』、石黒正数『それでも町は廻っている』、石塚真一『BLUE GIANT』、LF・ボレ作、フィリップ・ニクルー画、原正人訳による『MATSUMOTO』、白井カイウ原作、出水ぽすか作画による『約束のネバーランド』の10作品がノミネートしていた。
『手塚治虫文化賞』は1997年に朝日新聞社が創設。マンガ大賞の対象作品は昨年刊行された単行本となり、8人の社外選考員による投票を経て選出された作品に加えて、書店員や漫画関係者の推薦で選ばれた作品が最終候補となっていた。社外選考委員は今年から加わった秋本治をはじめ、桜庭一樹、杏、里中満智子、中条省平、中野晴行、南信長、みなもと太郎、ヤマダトモコの8人。
『手塚治虫文化賞』のオフィシャルサイトには受賞者のコメントが掲載されている。